MVNOのエンタメフリー・オプションについて

BIGLOBEモバイルが提供するエンタメフリー・オプションについて
他のMVNOにおける類似サービスの提供状況

BIGLOBEモバイルが提供するエンタメフリー・オプションについて

エンタメフリー・オプションとは

エンタメフリー・オプションは、BIGLOBEモバイルが提供する特定のアプリやサービスのデータ通信量がカウントされない(ノーカウント)オプションサービスです。動画や音楽、電子書籍などのエンタメ系サービスをデータ容量を気にせず楽しめる点が特徴で、特にYouTubeや音楽ストリーミングを頻繁に利用するユーザーに人気があります。このオプションを追加することで、契約プランのデータ容量を節約しつつ、対象サービスを思う存分利用できます。

対象サービス

エンタメフリー・オプションの対象となるサービスは多岐にわたり、以下の21種類が含まれます。これらのサービスを利用する際のデータ通信は、基本的にデータ容量としてカウントされません。

  • YouTube
  • ABEMA
  • U-NEXT
  • Apple Music
  • Spotify
  • AWA
  • Amazon Music
  • LINE MUSIC
  • dヒッツ
  • RecMusic
  • radiko
  • dマガジン
  • dブック
  • 楽天マガジン
  • 楽天Kobo
  • Facebook Messenger
  • au PAY マーケット
  • Google Play Music
  • YouTube Kids
  • YouTube Music
  • TikTok

これらのサービスは動画、音楽、電子書籍、ラジオなど幅広いジャンルをカバーしており、随時追加や変更される可能性があります。ただし、対象サービスであっても一部の機能(例:広告の表示、外部リンクへのアクセス)はカウントフリーの対象外となる場合があります。

料金体系

エンタメフリー・オプションの月額料金は、契約するSIMの種類によって異なります。

  • 音声通話SIM:月額308円(税込)
  • データ通信専用SIM:月額1,078円(税込)

音声通話SIMの方が圧倒的に安価で、特に動画や音楽を頻繁に利用するユーザーは、1GBの最小プラン(1,078円)と組み合わせることで、月額1,386円(税込)でエンタメサービスを楽しみ放題にできます。なお、月途中の契約・解約でも料金は日割りされません。また、音声通話SIMユーザー向けに、初回契約時に最大2~6ヶ月無料のキャンペーンが実施される場合があります。

適用条件と設定方法

エンタメフリー・オプションを利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • BIGLOBEモバイルの1GB以上のプランを契約していること(以前は3GB以上のプランが条件でしたが、現在は1GBプランでも利用可能)。
  • オプションの申し込み後、スマートフォンやタブレットを一度「機内モード」に設定し、すぐに解除する(ルーターの場合は再起動が必要)。

適用状況の確認は、BIGLOBEモバイルのマイページから「エンタメフリー・オプション」の「ON/OFF確認」→「ONに切り替える」を選択することで行えます。申し込み後、即日から当月末までの通信が対象となり、遡っての適用はできません。

注意点と制限

エンタメフリー・オプションにはいくつかの注意点があります。以下のケースではデータ通信量がカウントされるため、事前に確認しておくことが重要です。

  • 対象外の通信:公式アプリ以外での利用、動画・音楽以外の操作(検索、広告表示、SNS投稿など)、外部リンクへの接続、VPNやプロキシサーバー経由の通信、iCloud Private Relay、Android AutoやApple CarPlayの利用などはカウントフリーの対象外。
  • 特定機能の制限:YouTubeでの動画アップロード、U-NEXTのダウンロード機能、Spotifyのポッドキャスト、Amazon Musicのブラウザ再生などはデータ消費の対象。
  • 通信制限:直近3日間の通信量が6GBを超えると速度制限がかかる場合があり、完全な無制限ではない。
  • 画質の制限:通信速度が1Mbps程度に制限される場合があり、360p~480pの低~中画質が推奨される。高画質での視聴には不向き。

また、電子書籍リーダー端末では利用できないため、スマートフォンやタブレットでの使用が前提です。Facebook MessengerでSMS送信を行う場合、別途SMS送信料が発生します。

メリットとデメリット

メリット

  • 対象サービスのデータ通信がノーカウントで、データ容量を気にせず利用可能。
  • 月額308円(音声通話SIMの場合)と低コストで、1GBプランと組み合わせても経済的。
  • 対象サービスが21種類と豊富で、動画、音楽、電子書籍など多様なニーズに対応。
  • 通信制限がかかっても、対象サービスの利用は比較的快適に継続可能。

デメリット

  • 対象外の機能やサービスを利用すると通常のデータ容量を消費。
  • 高画質動画の視聴には不向きで、画質が制限される場合がある。
  • 3日間で6GB以上の通信を行うと速度制限がかかる可能性。
  • 総務省のゼロレーティング規制により、将来的にサービス内容が変更される可能性がある。

おすすめの利用シーン

エンタメフリー・オプションは以下のようなユーザーにおすすめです。

  • YouTubeやABEMAで動画を頻繁に視聴する人。
  • Apple MusicやSpotifyで音楽をストリーミングする人。
  • 外出先でデータ容量を気にせずエンタメを楽しみたい人。
  • 小容量プランでコストを抑えつつ、特定のサービスを無制限に使いたい人。

例えば、通勤・通学中にYouTubeや音楽アプリを多用するユーザーは、このオプションを追加することでデータ容量の節約が可能となり、月額料金を抑えつつ快適に利用できます。

申し込み方法

エンタメフリー・オプションの申し込みは、BIGLOBEモバイルの公式サイトまたはマイページから簡単に行えます。以下の手順で進めます。

  1. BIGLOBEモバイルのマイページにログイン。
  2. 「オプションサービス」から「エンタメフリー・オプション」を選択。
  3. 「申し込む」をクリックし、必要事項を確認して手続きを完了。
  4. 申し込み後、機内モードの設定変更または端末の再起動を行う。

キャンペーン期間中は、音声通話SIM契約者向けに初回無料特典が適用される場合があるため、公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

他のMVNOにおけるエンタメフリーに似たサービスの提供状況

エンタメフリー・オプションとは

エンタメフリー・オプションは、BIGLOBEモバイルが提供する特定の動画・音楽・電子書籍サービスなどのデータ通信量がカウントされない(ゼロレーティング)サービスです。このようなサービスは、データ容量を気にせずエンタメコンテンツを楽しめる点でユーザーにとって魅力的です。しかし、この種のゼロレーティングサービスは、他のMVNO(仮想移動体通信事業者)ではどの程度提供されているのでしょうか。以下では、日本国内の主要MVNOを中心に、エンタメフリーに似たサービスを提供しているかどうかを調査し、詳しく紹介します。

他のMVNOにおける類似サービスの提供状況

日本国内のMVNO市場において、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションのような特定のサービスのデータ通信量をカウントしないオプションを提供している事業者は限られています。以下に、主要MVNOの状況をまとめます。

  • 楽天モバイル:楽天モバイルは自社の「Rakuten UN-LIMIT VII」プランにおいて、データ無制限を特徴としており、特定のサービスに限定したゼロレーティングオプションは提供していません。ただし、データ無制限(楽天回線エリア内)であるため、YouTubeや音楽ストリーミングを多用するユーザーにとっては、データ量を気にせず利用できる点でエンタメフリーに似た利便性があります。ただし、パートナー回線エリアでは5GB/月の制限があり、超過後は速度制限(1Mbps)が適用されます。
  • mineo:mineoは「パケット放題 Plus」というオプションを提供しています。これは、最大1.5Mbpsの速度でデータ通信が無制限になるサービスで、YouTubeやNetflixなどの動画視聴や音楽ストリーミングに適しています。エンタメフリーのように特定のサービスに限定されませんが、速度制限内で実質的にデータ消費を気にせず利用可能です。月額385円(税込)で、10GB以上のプラン契約者が対象です。
  • IIJmio:IIJmioでは、エンタメフリーのような特定のサービスを対象としたゼロレーティングオプションは提供されていません。データ容量を節約するためのオプションとして、データ量の追加購入や低速モード(最大300kbps)の切り替えが可能ですが、エンタメに特化したサービスはありません。
  • U-mobile(現:U-NEXTモバイル):U-mobileは以前、U-NEXTの動画視聴がデータ消費ゼロとなるプランを提供していましたが、現在はU-NEXTモバイルとしてリニューアルされ、こうしたゼロレーティングサービスは確認できません。U-NEXTのポイント付与プランはあるものの、エンタメフリーのようなデータカウントフリーのオプションは見られません。
  • OCN モバイル ONE:OCN モバイル ONEは、音楽配信サービスのデータ通信量をカウントしない「MUSICカウントフリー」を一部プランで提供していましたが、2023年6月に新規受付を終了しました。現在は同様のサービスを提供しておらず、エンタメフリーに相当するオプションはありません。
  • イオンモバイル:イオンモバイルは低価格なプランを特徴としていますが、エンタメフリーのようなゼロレーティングサービスは提供していません。データ容量を節約するための低速モードやデータ追加オプションはありますが、エンタメに特化したサービスは見られません。

類似サービスの特徴と比較

エンタメフリー・オプションと類似するサービスを提供しているMVNOは少ないですが、mineoの「パケット放題 Plus」が最も近いサービスといえます。以下に、エンタメフリーとパケット放題 Plusの比較をまとめます。

項目 BIGLOBEモバイル エンタメフリー mineo パケット放題 Plus
月額料金 音声通話SIM:308円(税込)
データSIM:1,078円(税込)
385円(税込)
対象サービス YouTube、Spotify、Apple Musicなど21種類 全サービス(速度制限1.5Mbps以内)
通信速度 低~中画質(360p~480p推奨) 最大1.5Mbps
適用条件 1GB以上のプラン 10GB以上のプラン
制限 3日間で6GB超過時速度制限 速度制限内での利用

mineoのパケット放題 Plusは、対象サービスを限定しない点で柔軟性が高い一方、エンタメフリーは対象サービスが明確で、音声通話SIMの料金が安価です。ユーザーの利用スタイル(特定のエンタメサービスを多用するか、幅広い用途で使うか)によって選択肢が変わります。

なぜ他のMVNOで類似サービスが少ないのか

エンタメフリーのようなゼロレーティングサービスが他のMVNOで少ない理由はいくつか考えられます。

  • コストの問題:ゼロレーティングサービスは、MVNOが特定のサービスのデータ通信を無料化するために、通信量の管理やシステム構築に追加のコストがかかります。低価格を売りにするMVNOにとって、このコスト負担は大きな障壁となります。
  • 総務省の規制:日本では、ゼロレーティングサービスが「通信の公平性」を損なう可能性があるとして、総務省がガイドラインを設けています。これにより、特定のサービスを優遇するプランの提供が慎重に行われる傾向にあります。
  • 市場ニーズの変化:データ無制限プランや大容量プランの普及により、ゼロレーティングの必要性が低下している可能性があります。例えば、楽天モバイルの無制限プランやahamo、povo、LINEMOなどのオンライン専用プランが低価格で大容量を提供しており、エンタメフリーのようなオプションの需要が相対的に減少していると考えられます。

代替案:大容量プランや低速無制限の活用

エンタメフリーのようなサービスがない場合、以下のような代替案が考えられます。

  • 大容量プランの選択:楽天モバイルやahamo(20GB、2,970円/月)、povo(20GB、2,700円/月)などの大容量プランは、データ消費量の多いエンタメ用途に適しています。特に楽天モバイルは、楽天回線エリア内であれば無制限で利用可能です。
  • 低速無制限オプション:mineoのパケット放題 Plusや、IIJmioの低速モード(最大300kbps)など、低速ながら無制限に利用できるオプションは、エンタメ用途に十分対応可能です。低速でも動画の低画質視聴や音楽ストリーミングは問題なく利用できます。
  • Wi-Fi環境の活用:自宅やカフェなどのWi-Fi環境を活用することで、データ消費を抑えつつエンタメコンテンツを楽しむ方法もあります。特に、MVNOの低価格プランとWi-Fiを組み合わせることで、コストを抑えられます。

おすすめのMVNOと利用シーン

エンタメフリーのようなサービスを求めるユーザーに適したMVNOとその利用シーンを以下にまとめます。

  • BIGLOBEモバイル(エンタメフリー・オプション):YouTubeやSpotifyを頻繁に利用するユーザー向け。音声通話SIMなら月額308円でコストパフォーマンスが高い。
  • mineo(パケット放題 Plus):動画や音楽だけでなく、SNSやWeb閲覧など幅広い用途でデータ消費を抑えたいユーザー向け。1.5Mbpsで実用的な速度が魅力。
  • 楽天モバイル:楽天回線エリア内でデータ無制限を希望するユーザー向け。エンタメだけでなく、ゲームやテレワークなどデータ量の多い用途にも対応。

エンタメフリーのような特定のサービスに特化したオプションを求める場合はBIGLOBEモバイルが最適ですが、柔軟性やエリアを重視するならmineoや楽天モバイルも検討価値があります。

結論

現時点で、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションに匹敵するゼロレーティングサービスを提供しているMVNOは少なく、mineoの「パケット放題 Plus」が最も近い代替案といえます。その他のMVNOでは、大容量プランや低速無制限オプションを活用することで、エンタメフリーと同様の利便性を得られる場合があります。ユーザーの利用環境やニーズに応じて、適切なMVNOやプランを選択することが重要です。MVNO各社の公式サイトで最新のキャンペーンやオプション内容を確認し、自身の利用スタイルに合ったサービスを選ぶことをおすすめします。