韓国ドラマ「バガボンド」概要
「バガボンド」（原題：배가본드、Vagabond）は、2019年9月20日から11月23日まで韓国SBSで放送され、Netflixで配信されたアクションスリラードラマです。全16話で構成され、イ・スンギとペ・スジの6年ぶりの再共演が話題となりました。莫大な製作費250億ウォン（約22億円）を投じ、モロッコやポルトガルでの大規模な海外ロケによる迫力あるアクションシーンが特徴。旅客機墜落事故の裏に隠された国家の陰謀を暴く物語で、スパイアクション、ミステリー、ロマンスが融合した作品です。平均視聴率12％台、最高13.1％を記録し、視聴者評価もFilmarksで4.1点と高評価を得ています。
あらすじ
チャ・ダルゴン（イ・スンギ）は、アクション俳優を夢見るスタントマンで、両親を亡くした甥のチャ・フンを育てています。フンがモロッコでのテコンドー示範団として招待され旅立った直後、彼が乗った旅客機が墜落し、211人の乗客が死亡。ダルゴンは事故が単なる構造的欠陥ではなく、テロによるものだと疑い、真相を追います。国家情報院のブラック要員コ・ヘリ（ペ・スジ）と出会い、彼女の協力を得て、事故の裏に隠された巨大な国家不正と陰謀に立ち向かいます。しかし、信頼すべき相手が誰なのかわからない中、政治家や企業、諜報機関の思惑が絡み合い、危険な戦いに巻き込まれていきます。
キャスト
- イ・スンギ：チャ・ダルゴン役 – 甥を失った悲しみと正義感から真相を追うスタントマン。アクションシーンを自ら演じ、2019年SBS演技大賞で最優秀演技賞受賞。
- ペ・スジ：コ・ヘリ役 – 国家情報院の要員で、モロッコ大使館の契約社員として潜入。ダルゴンと協力しつつ、恋愛の芽も生まれる。
- シン・ソンロク：キ・テウン役 – 国家情報院のチーム長で、ダルゴンたちをサポートする冷静なリーダー。
- ムン・ジョンヒ：ジェシカ・リー役 – 戦闘機事業を巡るロビイストで、陰謀の中心人物の一人。
- ペク・ユンシク：チョン・グクピョ役 – 大統領として国家の闇に関与する権力者。
- ムン・ソングン：ホン・スンジョ役 – 陰謀に深く関わる要人。
見どころ
「バガボンド」の最大の見どころは、映画並みのスケールで描かれるアクションシーンです。モロッコやポルトガルでのカーチェイス、銃撃戦、爆破シーンは、250億ウォンの製作費を活かした迫力満点の映像美で、視聴者を圧倒します。イ・スンギがアクションスクールで訓練を積み、70～80％のアクションを自ら演じたことも話題に。ストーリーは、旅客機墜落の真相を追うサスペンスと、国家の腐敗や裏切りを描く政治スリラーが交錯し、緊張感が途切れません。ダルゴンとヘリの微妙なロマンスも物語に深みを加えますが、キスシーンがないまま進む控えめな恋愛要素も特徴的。脚本は「ジャイアント」のチャン・ヨンチョルとチョン・ギョンスン、演出は「浪漫ドクター キム・サブ」のユ・インシクが手掛け、緻密な展開が魅力です。ただし、シーズン2を匂わせる未完の結末に賛否両論があり、消化不良を感じる視聴者もいます。
シーズン構成と配信情報
全16話で構成され、完全事前制作により1年にわたる撮影で完成。Netflixで日本語字幕付きで全話視聴可能です。韓国ではSBSで2019年9月20日から11月23日まで放送され、日本でもNetflixを通じて同年配信開始。視聴者からは「アクションの迫力がすごい」「ハラハラが止まらない」との声がある一方、「終わり方が中途半端」との意見も。シーズン2の制作は検討されたものの、シーズン1を超える難しさから断念され、2025年8月時点で続編の予定はありません。
関連情報
イ・スンギとペ・スジは「九家の書～千年に一度の恋～」以来の共演で、2019年SBS演技大賞でベストカップル賞を受賞。OSTも豪華で、VAGABOND (Original Television Soundtrack)は物語の緊張感を高める楽曲が揃っています。アクションやサスペンスが好きな方、韓国ドラマ初心者にもおすすめの大作で、1話目から引き込まれる展開が魅力。国家の闇や正義をテーマにした作品が好きな視聴者に特におすすめです。ただし、結末の未解決感を許容できるかが楽しむポイントかもしれません。
