韓国ドラマ「39歳」の概要
「39歳」(原題:서른, 아홉、英:Thirty-Nine)は、2022年2月16日から3月31日まで韓国JTBCで放送され、Netflixで日韓同時配信された全12話のヒューマンドラマです。40歳を目前にした3人の女性の深い友情、恋愛、そして人生の転機を描いた本作は、「愛の不時着」のソン・イェジン主演作として注目を集めました。脚本は「82年生まれ、キム・ジヨン」のユ・ヨンアが手掛け、リアルで共感性の高いストーリーが「今一番泣ける韓国ドラマ」として話題に。Filmarksでは平均4.1点(レビュー数14,465件)を獲得し、特に30代後半から40代の女性視聴者から圧倒的な支持を受けました。
あらすじ
高校時代に偶然出会い、20年以上にわたり苦楽を共にしてきた大親友の3人―皮膚科医のチャ・ミジョ(ソン・イェジン)、演技指導者のチョン・チャニョン(チョン・ミド)、化粧品セールスマネージャーのチャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)。39歳になった彼女たちは、ソウルの高級住宅街・江南でそれぞれのキャリアを築きながら、友情を拠り所に生きています。しかし、ある日、ミジョの発案で受けた健康診断をきっかけに、3人の人生に予期せぬ暗雲が立ち込めます。ミジョは養子縁組の過去と向き合い、チャニョンは元恋人との複雑な関係に葛藤し、恋愛経験ゼロのジュヒは新たな出会いに戸惑う。突然の悲劇と向き合いながら、3人は友情の絆で支え合い、人生の意味や大切な人との時間を再発見していく姿が描かれます。
主要キャスト
- チャ・ミジョ(ソン・イェジン):江南で美容皮膚科を経営する医師。養子縁組で育ち、明るい性格だがパニック障害を抱える。キム・ソヌと恋に落ちる。
- チョン・チャニョン(チョン・ミド):元女優志望の演技指導者。元恋人ジンソクとの不倫関係を続け、人生の岐路に立つ。
- チャン・ジュヒ(キム・ジヒョン):百貨店の化粧品売り場で働くセールスマネージャー。恋愛経験がなく、穏やかだが内向的。中華料理店のシェフ、ヒョンジュンと交流を深める。
- キム・ソヌ(ヨン・ウジン):アメリカ帰りの皮膚科医。ミジョと出会い、誠実で優しい性格で彼女を支える。
- パク・ジンソク(イ・ムセン):芸能事務所社長。チャニョンと過去に結婚を考えるも破局し、現在は不倫関係を続ける。
見どころ
「39歳」の最大の魅力は、3人の女性のリアルで深い友情と、39歳という年齢ならではの人生の葛藤を描いた繊細なストーリーです。シスターフッド(女性の連帯)をテーマに、恋愛、仕事、家族、病気といった普遍的な課題を丁寧に描写。特に、チャニョンが直面する重い現実と、それに寄り添うミジョとジュヒの姿は、視聴者に涙を誘います。ソン・イェジンの自然体で情感豊かな演技、チョン・ミドの複雑な感情を表現する力、キム・ジヒョンの控えめながら心に残る存在感が、物語に深みを加えます。ソウルの都会的な風景や、3人が集う居酒屋の温かな雰囲気、リアルなファッションも見どころ。OSTでは、MAMAMOOのフィインによる「With」やCar the gardenの「 Drawer」が、切なくも温かいドラマの世界観を彩ります。物語は悲劇と喜劇が交錯し、「人生の折り返し地点で何を大切にするか」を問いかけ、視聴者に深い余韻を残します。
社会的影響と評価
「39歳」は、配信開始直後から「泣ける」「アラフォーの共感度が高い」とSNSで話題となり、Netflixの「今日の総合TOP10(日本)」で上位を記録。韓国では、30代後半の女性を中心に「友情の尊さ」「人生の選択」を考えるきっかけになったと評価されました。日本の視聴者からも「3人の絆に心を掴まれた」「後半は涙なしには見られない」との声が多数。特に、宝くじのシーンやサプライズパーティの場面は、友情の深さを象徴する名シーンとして語り継がれています。一方で、展開がやや予想通りとの意見もあるものの、主演3人の演技力とリアルな日常描写が圧倒的な支持を集めました。女性の自立や恋愛観、親との関係など、39歳という年齢特有のテーマが、同世代だけでなく幅広い層に共感を呼びました。
視聴方法
「39歳」はNetflixで独占配信中です。全12話、各話約70分の構成で、じっくり感情に浸りたい方に最適。日本語字幕付きで視聴可能で、DVD版も販売されています(リージョンコードに注意)。OSTはHMVなどで購入でき、24ページのフルカラーブックレット付きの日本盤には名シーンのMVも収録されています。友情や恋愛、人生の岐路に共感したい方、特にアラフォー世代におすすめの感動作です。