韓国ドラマ「ホームタウン-消される過去-」の概要
韓国ドラマ「ホームタウン-消される過去-」(原題:홈타운/Hometown)は、2021年9月22日から10月28日まで韓国のtvNで放送された全12話のミステリースリラードラマです。1999年の架空の地方都市サジュ市を舞台に、連続殺人事件と過去のテロ事件が交錯する重厚なストーリーが展開されます。カルト宗教や呪いのビデオテープといった独特の要素を取り入れ、複雑な人間関係と心理的な恐怖を描いた作品です。視聴率は平均1.82%、最高2.827%を記録し、日本ではBS12やフジテレビTWO、Netflixなどで視聴可能です。
あらすじ
物語は1987年、史上最悪とされる毒ガステロ事件を背景に始まります。この事件の犯人チョ・ギョンホ(オム・テグ)は服役中ですが、12年後の1999年、サジュ市で再び不可解な連続殺人事件が発生。刑事チェ・ヒョンイン(ユ・ジェミョン)は、テロ事件との関連を疑いながら捜査を進めます。一方、ギョンホの妹チョ・ジョンヒョン(ハン・イェリ)は、失踪した姪チョ・ジェヨン(イ・レ)を必死で捜索。この過程で、謎のビデオテープが関与する異常な事件が明らかになり、過去と現在の闇が交錯します。物語はカルト宗教や洗脳、ガスライティングといったテーマを織り交ぜ、登場人物たちのトラウマと向き合う姿を描きます。
主なキャストと登場人物
- チェ・ヒョンイン(ユ・ジェミョン): ガステロ事件で妻を失った凶悪犯罪課の刑事。過去の苦しみを背負いながら、連続殺人事件の真相を追う。
- チョ・ジョンヒョン(ハン・イェリ): テロ犯ギョンホの妹で、中華料理店の店長。姪の失踪をきっかけに事件に巻き込まれる。
- チョ・ギョンホ(オム・テグ): 1987年のガステロ事件の犯人。服役中だが、物語の鍵を握る謎めいた存在。
- チョ・ジェヨン(イ・レ): ジョンヒョンの姪で、失踪事件の中心人物。
その他、イ・ギョンジン(キム・シウン)など、脇役も物語の複雑な謎を深める重要な役割を果たします。
見どころと特徴
「ホームタウン」は、単なるサスペンスにとどまらず、カルト宗教や心理操作、トラウマといった重いテーマを扱っています。特に、視聴者を洗脳し恐怖を植え付ける「呪いのビデオテープ」は、日本の「リング」や「CURE」からの影響を感じさせ、ホラー要素も強いです。ユ・ジェミョンの迫真の演技や、オム・テグの不気味な存在感が評価されており、キャストの演技力は本作の大きな魅力です。ただし、複雑なストーリー展開や頻繁な過去と現在のフラッシュバックが、視聴者によってはわかりにくいと感じられる場合もあります。また、カルト宗教をテーマにした内容は、日本のオウム真理教事件を想起させる部分があり、視聴者の間で賛否が分かれています。
視聴者の反応と評価
視聴者のレビューでは、平均スコア3.2点(Filmarks、2025年時点)とまずまずの評価を受けています。ユ・ジェミョンの演技や緊張感あるストーリーを高く評価する声がある一方、展開が遅い、伏線回収が不十分といった批判も見られます。「集中して見れば面白い」「カルト宗教のテーマが不気味で興味深い」といった意見がある一方、「長すぎる」「怖いシーンが多くて見づらい」と感じる視聴者も。全体的に、じっくり物語を追いたい人や、ダークな雰囲気のミステリーが好きな人におすすめの作品です。
放送・配信情報
日本では、BS12トゥエルビ(2022年9月17日より全16話、2023年4月14日より深夜放送)、フジテレビTWO(2023年2月1日~3日、4月2日より放送)、Mnet(2022年2月21日より)で放送されました。現在はNetflixで全12話が見放題で配信中です。視聴を検討する場合は、最新の配信状況を各プラットフォームで確認してください。
感想とおすすめポイント
「ホームタウン-消される過去-」は、韓国ドラマらしい重厚なストーリーと、ホラーやサスペンスの要素を融合させた挑戦的な作品です。カルト宗教や心理的な恐怖に興味がある方、複雑なミステリーを解き明かすのが好きな方に特におすすめ。ただし、暗い映像や怖いシーンが多いため、ホラーが苦手な方は注意が必要です。キャストの熱演と緻密な演出が光る一方、物語のテンポや消化不良感が気になる場合もあるため、一気見することでストーリーの全貌を掴みやすくなるかもしれません。サジュ市という架空の町で繰り広げられる、過去と現在の闇に挑む人間ドラマをぜひ体感してください。