映画「ショウタイムセブン」概要
2025年2月7日に全国公開された日本映画「ショウタイムセブン」は、韓国映画「テロ、ライブ」を原作としたサスペンス・エンタテインメント作品です。リアルタイムで進行する緊迫感あふれるストーリーと、メディアや世論の影響力を描いた深いテーマが特徴です。監督・脚本は渡辺一貴、主演は阿部寛が務め、豪華キャストによる熱演が話題となりました。
あらすじ
午後7時、ラジオ番組「トピック・トピック」に1本の電話がかかってきます。直後、大和電力の発電所で爆破事件が発生。電話の謎の男「ウスバカゲロウ」は、交渉人として国民的ニュース番組「ショウタイム7」の元人気キャスター・折本眞之輔(阿部寛)を指名します。左遷されていた折本は、この危機を番組復帰のチャンスと捉え、犯人との生中継を強行。しかし、スタジオにも爆弾が仕掛けられており、極限状態がリアルタイムで全国に拡散されていきます。犯人の目的と折本の過去が明らかになる中、予測不能な結末が待ち受けます。
キャスト
主演の阿部寛は、40年のキャリアで初のキャスター役に挑戦。折本の野心と葛藤を見事に演じ、観客から「はまり役」と絶賛されています。共演には、竜星涼(安積征哉役)、生見愛瑠(新人アナウンサー役)、井川遥、吉田鋼太郎、平田満らが名を連ね、脇を固めます。犯人・繁藤寛二役として錦戸亮がシークレットキャストで出演し、公開後に大きな話題となりました。
阿部寛/竜星涼/生見愛瑠/前原瑞樹/平原テツ/内山昂輝/安藤玉恵/平田満/井川遥/吉田鋼太郎
スタッフ
監督・脚本の渡辺一貴は、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」や映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」で知られ、本作では緊張感とメディア批判を巧みに融合。製作はアスミック・エース、松竹、テレビ東京などによる「ショウタイムセブン」製作委員会が担当。主題歌はPerfumeが手掛け、物語の余韻を高めています。
見どころ
本作は、98分間ほぼリアルタイムで展開するサスペンスフルなストーリーが最大の魅力。スタジオという限られた空間で、情報戦と心理戦が交錯する様子は観客を画面に釘付けにします。また、メディアの功罪や視聴者の無責任な判断を描く「ザ・世論調査」など、日本版独自の要素が加わり、原作とは異なる視点を提供します。特に「ラスト6分」の衝撃的な結末は、SNSで「今年ベスト級」と称賛されています。
原作との違い
原作「テロ、ライブ」では政府とメディアの対立が中心でしたが、日本版ではメディアと視聴者の関係に焦点を当て、世論の残酷さを強調。折本のキャラクターも、視聴率を優先した過去を持つ人物として再構築され、より複雑な人間像が描かれています。これにより、現代の日本社会におけるメディアの役割を鋭く問う作品に仕上がっています。
公開と反響
2025年1月28日に行われた体験型試写会では、映画を中断してサプライズ舞台挨拶が行われるなど、斬新なプロモーションが話題に。公開後は満足度8割以上を記録し、SNSでは「阿部寛の演技がすごい」「臨場感が半端ない」といった声が多数。4月16日には韓国で公開、5月30日からはAmazon Prime Videoで独占見放題配信が開始され、幅広い層に支持されました。
評価とテーマ
Filmarksでは平均スコア3.2点(レビュー数10,463件)を獲得。阿部寛の演技や報道番組のリアルな描写が高評価の一方、ストーリーの収束や一部キャストの演技に物足りなさを感じる意見も。作品は「メディア倫理」「視聴者の無意識な残酷さ」を問いかけ、観客に自らのメディアとの向き合い方を考えさせます。トレンディエンジェル斎藤司やリアルサウンド編集部など著名人からも「戦場のようなニュース番組」「問答無用に楽しめる快作」と称賛されています。
関連情報
映画公式サイトやテレビ東京の特別番組「緊急速報!映画『ショウタイムセブン』360度徹底検証」で、折本と犯人の裏設定が公開され、物語の深みを増す情報が提供されています。また、「アイドリッシュセブン」との異色コラボや、阿部寛初のアクスタ発売など、ユニークな展開も話題に。劇場ではドルビーアトモスやScreenXなど特別上映形式も用意され、臨場感を最大限に楽しめます。