X(旧Twitter)におけるスパムやボット投稿の多い上位国
X(旧Twitter)では、最近導入された位置情報表示機能により、偽アカウントやボットの起源が明らかになっており、特に政治関連の投稿で外国起源のものが目立っています。2025年11月のユーザー監査と位置情報暴露に基づくデータによると、暴露されたボットの約70%がアフリカと南アジアから来ており、米国政治スレッドの20-40%が外国駆動であるとされています。これらのボットは主に暗号通貨詐欺、政治プロパガンダ、偽の活動家アカウントとして活動しています。以下では、上位国を挙げ、それぞれの特徴を紹介します。
1位: ナイジェリア
ナイジェリアは、暴露されたボットの25-30%を占めるトップ国です。主な活動は暗号通貨詐欺と偽のMAGA(Make America Great Again)アカウントの運用で、これらが米国選挙関連の議論を混乱させています。Xの新機能により、ナイジェリア拠点のMAGA Scopeのようなアカウントが暴露され、フォロワー数5万を超える影響力を発揮していました。
2位: インド
インドは20-25%の割合で2位にランクインし、ミームや政治ファーム、AI生成の低品質コンテンツ(AI slop)の拡散が特徴です。これらのボットは政治キャンペーンを操作し、急速にトレンドを形成します。南アジア全体のボット活動の多くをインドが担っており、MAGA Beaconのようなアカウントがここから運営されている事例が報告されています。
3位: パキスタン
パキスタンは15-20%を占め、主に反イスラエルや反米プロパガンダを展開します。これらのボットは地政学的トピックで活発化し、国際的な議論を偏向させる役割を果たしています。Xの位置情報機能で、パキスタン起源のプロパガンダネットワークが複数特定されています。
4位: バングラデシュ
バングラデシュは10-15%のシェアを持ち、偽の活動家アカウントやガザ関連の偽情報拡散が主です。これらは人権や紛争トピックで偽の支持を装い、感情的な反応を誘発します。南アジアのボットホットスポットとして、ナイジェリアに次ぐ規模の活動が見られます。
5位: ロシア
ロシアは5-10%で、プロトランプの増幅活動が中心です。選挙干渉の歴史を持つロシアのボットは、X上で分極化を助長し、米国政治スレッドに影響を与えています。新機能の導入後、ロシア起源のプロパガンダアカウントが次々に暴露されています。
6位: 中国
中国は約5%の割合で、休眠型や広告詐欺ボットが主流です。これらは商業目的が強く、政治的活動は控えめですが、潜在的な影響力が懸念されています。中国語圏のスパムネットワークがX上で長年稼働している事例が確認されています。
これらのデータは、Xの透明性向上機能とユーザー主導の監査に基づくもので、ボット対策の進展を示しています。Xはこれによりスパム投稿の削減を目指していますが、継続的な監視が必要です。
