トランプ大統領、スペインとの全貿易停止を表明 イラン攻撃で基地使用拒否に激怒

トランプ大統領によるスペイン貿易停止表明の概要

2026年3月3日、ドナルド・トランプ米大統領は、スペインとのすべての貿易を停止することを表明しました。この決定は、スペインが米軍のイラン攻撃作戦に共同基地(ロタ海軍基地およびモロン空軍基地)の使用を許可しなかったことに対する反応として発表されました。トランプ大統領はホワイトハウスでのドイツ首相フリードリヒ・メルツとの会合で、スペインを「ひどい」と批判し、財務長官のスコット・ベッセントにスペインとのすべての取引を停止するよう指示したと述べました。

表明の背景:スペインの基地使用拒否

スペイン政府は、米軍がイランに対する攻撃にロタ基地とモロン基地を使用することを拒否しました。これらの基地は米西共同運用されており、スペイン外相のホセ・マヌエル・アルバレスは、こうした使用が国連憲章や米西合意に違反すると主張しました。これにより、米軍は給油機を含む15機の航空機をこれらの基地から移転せざるを得なくなり、一部はドイツのラムシュタイン空軍基地やフランスへ移動しました。スペイン国防相マルガリータ・ロブレスは、基地がこの軍事作戦に使用されていないことを強調し、国際法遵守を優先したと説明しました。

トランプ大統領の発言内容と他の国への言及

トランプ大統領は、スペインの拒否を強く非難しつつ、他の欧州諸国についても言及しました。特にイギリスに対しては「非常に非協力的な態度」と批判し、イラン攻撃のための基地使用を十分に協力しなかったと指摘しました。一方で、ドイツをはじめとする多くの欧州諸国が協力的に対応したと述べ、スペインを「NATOで5%の防衛支出目標に同意しなかった唯一の国」と位置づけました。イギリスについては、キア・スターマー首相が米軍の使用を「特定の限定的な防御目的」に限定したことが不満の原因と見られます。

他の国への基地使用依頼の状況

報道によると、トランプ政権はイラン攻撃作戦(Operation Epic Fury)で欧州および他の同盟国の基地使用を複数依頼しました。スペインが明確に拒否したのに対し、多くの国が協力または部分的に許可したとトランプ大統領は評価しています。具体的にイギリスは、グロスターシャー(英国本土)の空軍基地およびインド洋のディエゴガルシア(英米共同基地)の使用を「限定的な防御目的」で認めたものの、攻撃作戦への全面協力は避けました。ドイツについては、米軍航空機の移転先としてラムシュタイン基地が利用された事例が確認されており、協力的な対応がなされたとされています。他の欧州諸国(フランスを含む)も、スペインからの航空機移転を受け入れるなど、作戦支援に間接的に関与した形跡がありますが、トランプ大統領はスペインのみを「ひどい同盟国」として特に名指しで批判しました。

スペイン側の対応と反応

スペイン首相ペドロ・サンチェスは、イランに対する米国の軍事行動を「不当で危険な介入」と非難しました。アルバレス外相は国際法の尊重を強調し、暴力は混乱を生むのみで、対話と緊張緩和が平和への道だと述べました。これに対し、トランプ大統領はスペインの指導部を批判しつつ、スペイン国民については「素晴らしい人々」と表現しました。スペイン政府は、貿易停止の脅しに対し、EUの貿易協定を尊重するよう米国に求めています。

国際的な文脈

この表明は、米イスラエルによるイラン攻撃作戦の文脈で発生しました。スペインの決定は国際法遵守を優先したもので、他の欧州諸国(特にドイツやイギリス)との対比でトランプ大統領の不満を招きました。貿易停止が実施されれば、米西間の経済関係に影響を及ぼす可能性がありますが、具体的な措置の詳細はまだ発表されていません。NATO内の防衛支出問題も絡み、米欧関係の緊張を象徴する出来事となっています。