参政党・神谷代表が自民党・高市総裁の首相指名の協力要請についてコメント

自民党・高市総裁が首相指名の協力要請…参政党・神谷代表がコメント

2025年10月16日、自民党の高市早苗総裁が参政党の神谷宗幣代表と国会内で会談を行い、臨時国会での首相指名選挙における協力要請を行いました。この動きは、石破茂前首相の後任を決める重要な局面で注目を集めています。参政党は党の方針として連立には参加しないと公言しており、今回の会談でも連立入りの打診はなかったことが確認されています。以下で会談の詳細、神谷代表のコメント、背景を詳しく解説します。

自民党・高市総裁が首相指名の協力要請…参政党・神谷代表がコメント

会談の概要と高市総裁の要請内容

会談は同日午後、国会内で約30分間にわたり行われました。高市総裁は、参政党の神谷代表に対し、21日に召集予定の臨時国会における首相指名選挙で自身への投票協力を強く要請しました。高市氏は「参政党とは政策が近い」と強調し、特に外国人政策やスパイ防止法案などの保守的なテーマで一致点が多いことを挙げ、連携の可能性をアピールしたとみられます。なお、参政党が連立をしない方針を明確にしているため、連立入りの打診は行われませんでした。この要請は、15日に高市氏側から呼びかけられたもので、自民党が少数与党化する中、政権維持のための積極的な野党工作の一環です。

高市総裁の就任は10月4日の自民党総裁選で決まり、決選投票で小泉進次郎氏を破りました。就任直後から公明党の連立離脱表明を受け、自民党は単独過半数を失う可能性が高まっており、首相指名で過半数を確保するため、参政党をはじめとした小規模野党への接近が不可欠となっています。

神谷宗幣代表のコメントと参政党の対応

会談後、神谷代表は記者団に対し、高市総裁の首相指名協力要請について明確な返事はせず、以下のようにコメントしました。

「我々のスタンスは参政党は独立独歩で行く。国益を最優先した行動をします」

この発言から、神谷氏は即時の協力表明を避け、党内の議論を経て判断する方針を示しました。また、高市氏の政策について「石破首相よりも近いと思うし、野党側よりも近い」と評価し、政策面での親和性を認めつつも、連立や全面的な協力には慎重な姿勢を崩しませんでした。参政党は党の方針として連立に参加しないことを公言しており、今回の会談でも連立に関する議論はなかったことが確認されています。神谷氏は党の独立性を重視する「独立独歩」のスタンスを維持し、首相指名への協力も国益に基づく慎重な判断を行う意向です。

神谷代表のコメントは、メディアでノーカット動画としても公開されており、落ち着いた口調で党の原則を強調する様子が視聴可能です。参政党執行部は、この要請を党大会や幹部会議で持ち帰り審議する予定で、早期の結論は出ていない模様です。

両党の政策一致点と今後の展望

高市総裁と神谷代表の間で議論された主なテーマは、以下の通りです。

  • 外国人政策: 移民受け入れの厳格化や外国人土地取得規制の強化で一致。
  • スパイ防止法案: 国家安全保障の観点から早期成立を求める点で共通認識。
  • 経済安全保障: 高市氏の得意分野であるサプライチェーン防衛策で、参政党の産業保護政策と重なる。

これらの一致点から、高市氏は「力合わせるのは当たり前」との姿勢を過去の発言で示しており、首相指名を超えた政策協力の布石とも見られます。一方、参政党側は自民党の過去のスキャンダル(裏金問題など)を批判してきた経緯があり、連立には参加しない方針を堅持するため、全面協力にはハードルが高いとの見方が強いです。

今後、臨時国会召集(10月21日予定)に向け、他の野党(維新の会、日本維新の会など)との協議も並行して進む中、参政党の判断が政局の鍵を握る可能性があります。神谷代表の「国益最優先」という言葉通り、具体的な政策譲歩があれば投票協力の道が開けるかもしれませんが、連立を伴わない形での限定的な協力が焦点となるでしょう。

この会談は、日本の保守勢力の再編を象徴する一幕として、引き続き注目されます。最新の動向は、各メディアの報道やX(旧Twitter)での議論をチェックすることをおすすめします。