PayPay、2026年3月NASDAQ上場へ — Visa戦略提携で米国進出とグローバル展開加速

PayPayのNASDAQ上場計画概要

PayPayは、ソフトバンクグループ(SBG)傘下のスマートフォン決済大手企業として、2026年3月に米NASDAQ市場への上場を予定しています。この上場は、PayPayのグローバル展開を加速させる重要なステップとなります。以下で詳細を紹介します。

上場予定時期と規模

上場時期は2026年3月頃とされており、想定時価総額は3兆円を超える見通しです。SBG側が売り出す株式は全体の約1割程度に留め、親会社のソフトバンクやLINEヤフーは保有株を売り出さない方針です。

申請経緯と遅延要因

PayPayは2025年8月に米証券取引委員会(SEC)へ株式の新規上場を申請しました。当初は2025年中の上場も想定されていましたが、米政府機関の一時閉鎖の影響で手続きが遅れ、2026年3月へとずれ込みました。

所有構造と株主構成

PayPayの株式は、ソフトバンクとLINEヤフーが共同で66%を出資し、残りの34%をSBGの投資ファンドであるソフトバンク・ビジョン・ファンド2が保有しています。上場ではSBGが主に株式を売り出す形となります。

戦略的背景とグローバル展開

PayPayは日本国内で利用者数が7000万人を超え、2026年2月12日時点で連結決済取扱高が前年比24%増の4.5兆円を記録するなど、業績を拡大しています。上場先としてNASDAQを選択した理由は、米国市場での高い企業価値評価が期待できる点にあります。

Visaとの戦略的パートナーシップ提携の詳細

2026年2月12日、PayPayと米Visaは、決済事業を中心とした戦略的パートナーシップ契約を締結しました。この提携は、PayPayのグローバル展開の第一弾として米国事業の共同推進と、日本国内事業の連携強化を目的としています。

主な内容は以下の通りです:

  • 米国市場進出:PayPayが主導して新会社を設立し、NFC(近距離無線通信によるタッチ決済)とQRコード決済の双方に対応したデジタルウォレットを展開する計画です。初期対象地域としてカリフォルニア州などを予定しており、Visaは投資、テクノロジー、米決済市場の専門知見を提供します。新会社ではPayPayが過半数の株式を保有する方向で検討されており、具体的なサービス内容や開始時期は未定ですが、必要な事業ライセンス取得と当局承認を経て進められます。米国市場の現金決済規模が約300兆円と巨大である点にポテンシャルを見出しています。
  • 日本国内での連携強化:訪日外国人(インバウンド)向けに、VisaユーザーがPayPay加盟店でQRコードを読み取って決済できる仕組みの導入を検討。また、国内ユーザー向けにPayPay残高、PayPayカード、バーチャルカードなどの支払い手段をVisaの技術で一元化し、アプリ上でシーンに応じて選択・管理できる新しい決済体験を提供する計画です。これにより、年内を目処に利便性を向上させる方針です。

この提携により、PayPayはVisaのグローバルネットワークを活用して世界規模のエコシステム構築を目指しており、NASDAQ上場と連動した国際展開の基盤強化が期待されています。

市場への影響と今後の展望

この上場は、フィンテックセクターの再評価を促す可能性があり、関連銘柄への影響も注目されています。PayPayは東証への同時上場を検討しておらず、将来的な東証上場可能性は否定していませんが、現時点では米国市場に焦点を当てています。