大規模太陽光(メガソーラー)の支援廃止を決定、2027年度以降新規事業対象外に

経済産業省、大規模太陽光発電所の支援廃止を正式決定

2026年3月19日、経済産業省は大規模太陽光発電所(メガソーラー)に対する支援の廃止を正式に決定しました。この決定は、調達価格等算定委員会でのこれまでの議論を踏まえたもので、再生可能エネルギー導入の効率化と国民負担の抑制を目的としています。

決定の概要

具体的には、市場価格に上乗せして電気を買い取るFIP制度について、2027年度以降に新規で開始される事業用太陽光発電(地上設置型)を支援対象から除外します。これにより、地上設置型の事業用太陽光発電所はFIT/FIP制度の適用外となります。

FIT制度(固定価格買取制度)とFIP制度(フィード・イン・プレミアム制度)は、太陽光発電の導入拡大を支えてきた主要な支援枠組みです。FIP制度では、卸電力市場価格に一定のプレミアムを上乗せして発電事業者の収益を安定させる仕組みとなっています。

支援額の実態(年間買取費用)

大規模太陽光発電所を含む事業用太陽光発電への支援は、再エネ賦課金として国民・企業が負担する買取費用が主なものでした。直近のデータに基づくと、事業用太陽光発電(主に地上設置型を含む)は再エネ全体の買取費用の大半を占めています。

2025年度の見込みでは、再エネ全体の買取総額が約4.9兆円(一部資料では4兆8,540億円)とされ、このうち事業用太陽光発電向けが約3兆円(全体の約6割以上)を占めていました。この3兆円規模が、大規模太陽光発電所を含む地上設置型事業用太陽光への主な年間支援額(買取費用)の目安となります。

これまでの傾向として、事業用太陽光は買取総額の60〜70%近くを占めることが多く、特に2012〜2014年度の高価格認定分が長期的に負担を押し上げてきました。ピーク時には事業用太陽光関連で2〜3兆円規模の負担が発生していました。

対象となる発電所の詳細

対象は、主に10kW以上の地上設置型事業用太陽光発電所(メガソーラー)です。屋根設置型や住宅用太陽光発電については、引き続き支援の重点化が図られる方針で、地上設置型に限定した措置となります。

なお、2026年度については事業者の予見可能性を考慮し、既存の調達価格・基準価格等の取扱いが継続されます。また、すでに認定・稼働中の発電所に対する支援は影響を受けません。

決定に至った背景

太陽光発電のコストは着実に低下しており、調達価格が卸電力市場価格を下回る入札事例も増加しています。また、PPA(電力購入契約)を活用した低価格案件の形成が進むなど、自立化に向けた進展が確認されています。

一方で、大規模施設の設置に伴い、自然環境・景観・安全などの地域共生上の課題が指摘される状況となっています。これらの点を総合的に勘案し、支援の必要性を再整理した結果、2027年度以降の地上設置型事業用太陽光発電をFIT/FIP制度の対象外とする判断が下されました。

支援策の重点化の方向性

本決定により、再生可能エネルギーの支援は屋根設置型など地域共生が図られやすい形態や、次世代型太陽電池(例:ペロブスカイト太陽電池)への導入に重点が移ることになります。これにより、国民負担の抑制を図りつつ、効率的な再エネ導入拡大を目指します。

経済産業省は、今後も地域との共生を前提とした再生可能エネルギーの普及促進に取り組む方針です。