・2026年1月20日の日本の国債利回り急騰の概要
・国債利回りが上下する仕組みの概要
2026年1月20日の日本の国債利回り急騰の概要
2026年1月20日の東京債券市場では、日本の国債利回りが急騰しました。特に長期ゾーンで顕著な上昇が見られました。この動きは、財政悪化への懸念が主な背景となっており、市場参加者の間で国債売りが広がった結果です。
急騰の主な要因
高市早苗首相が1月23日の通常国会冒頭で衆院解散を表明し、2月8日の投開票を目指す方針を示しました。これに伴い、自民党は衆院選の公約として食料品の消費税率を2年間ゼロにする減税策を検討しています。また、野党側も同様の消費税減税を政策の柱に据えています。これにより、財政拡張的な政策が現実味を帯び、財政悪化への警戒感が強まりました。また、財務省が同日実施した20年利付国債入札の結果が低調で、応札倍率が3.19倍と前回の4.1倍を下回ったことも、需給悪化の懸念を助長しました。
具体的な利回り変動
新発10年物国債利回りは一時前日比0.120%高い2.380%に上昇し、1999年2月以来約27年ぶりの高水準を記録しました。新発20年物国債利回りは一時3.45%に達し、1997年以来の高水準となりました。超長期ゾーンでは、新発30年物国債利回りが一時前日比0.265%高い3.875%を付け、過去最高を更新しました。新発40年物国債利回りは一時前日比0.275%高い4.215%となり、1995年以来初めて4%台に乗せ、こちらも過去最高水準を記録しました。これらの上昇幅は、30年物と40年物で昨年4月以来の大きさとなりました。
市場全体への影響
この国債利回りの急騰は、株式市場に波及し、日経平均株価が大幅に下落しました。また、国際的に見て、日本の動きが米国債券市場に影響を与え、米10年債利回りが一時4.313%に上昇しました。片山さつき財務大臣は市場の安定化を図る意向を述べましたが、当日の動きは「消費税減税ショック」として捉えられています。
国債利回りが上下する仕組みの概要
国債利回りは、国債の価格と逆の関係にあります。価格が上昇すると利回りが低下し、価格が下落すると利回りが上昇します。この変動は、主に市場金利の変化や需給バランス、経済要因によって引き起こされます。以下で詳しく説明します。
価格と利回りの関係
国債の利回りは、購入価格に対する利息と償還差益の割合を示します。国債の価格が市場で上昇すると、同一の利息額に対する利回りが相対的に低下します。逆に、価格が下落すると利回りが上昇します。この関係は、国債が固定された表面利率を持つため、市場価格の変動が利回りを決定づける要因となります。
市場金利の影響
市場金利が上昇すると、新規発行国債の表面利率が高くなり、既発国債の魅力が低下して価格が下落し、利回りが上昇します。反対に、市場金利が低下すると、既発国債の価格が上昇し、利回りが低下します。この動きは、中央銀行の金融政策や市中金利の変動に連動します。
需給バランスの影響
国債の需要が増加すると価格が上昇し、利回りが低下します。一方、需要が減少すると価格が下落し、利回りが上昇します。この需給は、経済の先行き不透明感が高まると安全資産としての国債需要が増す場合や、海外金利の影響で国内需給が悪化する場合に変動します。
経済・インフレ要因の影響
景気が好調になると資金需要が増加し、金利が上昇して国債利回りが上がります。逆に不況時には資金需要が減少し、利回りが低下します。また、インフレ率の上昇は投資家の収益期待を高め、利回りを押し上げます。物価上昇時には金融引き締め政策が金利を上昇させる要因となります。
その他の変動要因
発行体の信用力低下は利回りを上昇させます。また、海外金利、特に米国金利の上昇は国内国債需給を悪化させ、利回りを押し上げます。これらの要因は、市場の将来予想を反映して国債利回りを変動させます。
