ニューヨークタイムズが報じた伊藤穰一氏とエプスタインの過去 日本政府プロジェクトへの影響

ニューヨーク・タイムズが報じた伊藤穰一氏のエプスタイン関連過去

2026年2月26日、米紙ニューヨーク・タイムズは「エプスタインの側近が日本でキャリアの再生を果たした経緯」と題する記事を掲載しました。この記事は、実業家で千葉工業大学学長の伊藤穰一氏が、米司法省が公開したジェフリー・エプスタイン関連の新たな資料を背景に、現在日本政府が推進するプロジェクトに深く関与している状況を詳述しています。

伊藤氏のエプスタイン氏との関係と2019年の辞任

記事によると、伊藤氏はエプスタイン氏と長年にわたり親しい関係にあり、4000通以上のメールをやり取りしていました。エプスタイン氏から多額の資金提供を受けていたことが明らかになった2019年、伊藤氏はマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長を辞任しました。この際、伊藤氏は寄付金の出所を隠蔽する形で資金調達に関与していたと報じられています。

その後、伊藤氏はハーバード大学の役職やマッカーサー財団、ニューヨーク・タイムズの取締役などの地位も辞しています。

日本政府の「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」への関与

記事は、伊藤氏が約2年前から日本政府が推進する「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」のエクゼクティブ・アドバイザーを務めていると指摘しています。この構想は、最先端技術の研究を行う海外の大学を日本に誘致する政府プロジェクトで、伊藤氏の専門性が活用されています。

高市早苗首相をはじめとする日本の政府高官が同構想を後押ししており、伊藤氏の起用は強力な政治的支援のもとで行われています。

米大学側の反応とプロジェクトへの影響

伊藤氏の過去の経歴が表面化した結果、構想のパートナー候補として打診されていたMITやハーバード大学はプロジェクトから距離を置く姿勢を示しています。さらに、米司法省が先月公開したエプスタイン関連の新たな資料で、伊藤氏とのつながりの深さが改めて明らかになったことで、米大学などが参加しにくくなっているとニューヨーク・タイムズは分析しています。

これにより、政府が目指す海外大学誘致の実現可能性に不透明感が生じていると報じられています。

日本政府の公式対応

プロジェクトを推進する内閣府の広報担当者は、ニューヨーク・タイムズの取材に対し、「伊藤氏による不正行為は確認されておらず、高い見識を有していると考えている」と回答しています。

ニューヨーク・タイムズのこの報道は、伊藤氏の過去と現在の公的役割を事実に基づいて整理したものであり、両国の技術協力プロジェクトに与える潜在的な影響を指摘する内容となっています。