事件の概要
日本維新の会は2026年1月15日、所属する地方議員が国民健康保険料の支払いを逃れるための脱法的行為を行っていたとして、6人を除名処分としました。この問題は、いわゆる「国保逃れ」と呼ばれており、兵庫県内の4議員を含む対象者が一般社団法人や合同会社の理事に就任し、低額の役員報酬を受け取ることで社会保険に加入し、国保料の負担を軽減していたことが発覚しました。
処分対象者
除名処分を受けた6人は以下の通りです。
兵庫県内の4議員
- 長崎寛親・兵庫県議
- 赤石理生・兵庫県議
- 長崎久美・兵庫県尼崎市議
- 南野裕子・神戸市議
これらの議員は、京都市内の一般社団法人「栄響連盟」の理事に就任し、社会保険に加入していました。
その他の対象者
- 松田昌利・大阪市議
- 松本光博・元東京都杉並区議
大阪市議は別の法人に所属しており、元区議は東京維新の会のLINEグループで勧誘を行っていました。
国保逃れの仕組み
対象議員らは、一般社団法人や合同会社から月額1万1700円から2万5000円の低額な役員報酬を受け取り、これを基に社会保険料を低く抑えていました。国民健康保険は議員や個人事業主が対象で全額自己負担となりますが、社会保険に加入することで国保料の支払いが不要になり、負担が軽減されます。
党の調査と対応
維新は2025年12月から全議員を対象に調査を実施し、ヒアリングの結果、6人が「現行制度の趣旨を逸脱する脱法的行為」を行っていたと認定しました。党本部や都道府県総支部の組織的関与は確認されませんでした。
吉村洋文代表は記者団に対し、「国民におわびする」と謝罪し、「実質脱法だと思っている」と述べました。また、現職の5人に対して議員辞職を求めましたが、現時点で応じていません。
さらに、仕組みの勧誘を行った別の大阪市議(佐竹璃保)については離党届を受理しました。
影響と今後の対応
この問題は、維新が主張する社会保障改革や「身を切る改革」と矛盾するとして批判を招いています。吉村代表は制度の問題点を指摘し、法改正の議論を必要とする考えを示しました。
