日本維新の会「国保逃れ」疑惑とは 364人が社会保険加入、中間報告の概要

日本維新の会の「国保逃れ」疑惑の概要

日本維新の会に所属する地方議員の方々が、一般社団法人の理事に名義上就任し、低額の報酬を設定することで社会保険に加入し、国民健康保険(国保)の高額な保険料の支払いを回避していた疑いが浮上しています。この手法は、議員の方々の高所得に対する国保料の負担を軽減するものであり、脱法的行為として指摘されています。厚生労働省のデータによりますと、国保加入者は約2400万人で、平均保険料は一人あたり約9万円となっていますが、社会保険では労使折半により負担を抑えられる仕組みが利用されたとされています。

疑惑のスキーム

地方議員の方々は通常、国保に加入されますが、一般社団法人に理事として参加し、標準報酬月額を低く設定することで社会保険に切り替え、保険料を年間数万円程度に抑えることが可能になります。この場合、国保料の応能負担の趣旨を逸脱しているとして、党側もその点を認めています。

疑惑の発端

2025年夏に大阪市内のホテルで開催されたビジネス交流会において、個人事業主向けの社会保険サービスを勧誘する男性が、参加者に対して「維新の議員さんもやっていますから問題ないですよ」と発言しました。これがきっかけとなり、大阪府議会で自民党議員が指摘し、維新の党内調査につながっています。交流会には約100人が参加しており、勧誘資料には保険料を月額34,000円固定とする内容が記載されていました。

党内調査と中間報告

日本維新の会は、所属議員803人を対象に調査を実施し、2026年1月7日に中間報告を公表しました。結果として、首長を除く364人(全体の約45%)が国保ではなく社会保険に加入していたことが確認されています。また、疑惑の法人を知っていると回答した議員は49人、勧誘を受けた議員は19人、党関係者からの勧誘があったと回答したのは13人でした。

関与が確認された議員

調査の結果、兵庫県議2人、神戸市議1人、尼崎市議1人の計4人が国保逃れに関与していたことが判明し、党はこれらの議員に対する処分を検討しています。国会議員の関与は確認されていません。

党の対応と声明

中司宏幹事長は2026年1月7日の記者会見で、「国民の納得を得られない事態を招いたことにお詫び申し上げたい」と謝罪し、行為を「受け入れがたい」と述べています。一方、組織的な関与を示す事実はなかったと強調しています。吉村洋文代表はXで「本件について、代表として国民の皆様にお詫び申し上げます」と投稿しましたが、これに対して批判の声が上がっています。また、松井一郎元代表はテレビ番組で「ほんとセコい」とコメントしています。

今後の影響

党は最終報告を近々公表する方針であり、2026年1月23日に召集予定の通常国会では野党からの追及が予想されています。調査は自己申告ベースであるため、妥当性に疑問が残る状況です。