イラン革命防衛隊、ホルムズ海峡「完全支配」を宣言 警告無視のタンカー10隻以上にミサイル攻撃主張

イラン革命防衛隊のホルムズ海峡に関する声明

2026年3月4日、イラン革命防衛隊(IRGC)の海軍当局者であるモハマド・アクバルザデ氏は、ファルス通信を通じて、ホルムズ海峡がイラン海軍の完全な支配下にあると表明しました。この声明では、海峡を通過しようとする船舶がミサイルやドローンによる攻撃のリスクにさらされる可能性を警告しています。

声明の詳細

アクバルザデ氏は、「現在、ホルムズ海峡はイスラム共和国海軍の完全な支配下にある」と述べ、警告を無視した船舶に対する潜在的な脅威を強調しました。この発言は、イランと米国・イスラエル間の軍事緊張が激化する中で行われました。

ホルムズ海峡でのタンカー攻撃に関する主張

同日、イラン革命防衛隊側は、ホルムズ海峡で警告を無視した10隻以上のタンカーがミサイル攻撃を受け、炎上したと主張しました。ファルス通信などのイラン国営・準国営メディアが報じており、海峡通過禁止命令を無視した船舶に対する攻撃を正当化する内容となっています。

攻撃主張の文脈

この主張は、IRGCが海峡の封鎖を宣言した後の出来事として位置づけられています。3月2日以降、イラン側は海峡通過を試みる船舶を攻撃対象とする警告を繰り返しており、複数のタンカーがドローンやミサイルによる攻撃を受けた事例が確認されています。ただし、攻撃数はイラン側の主張に基づくもので、独立した検証による確認数はそれより少ない(主に3〜4隻程度の被害報告)です。

アメリカ側の主張とイラン海軍の状況

一方で、米国中央軍(CENTCOM)は、イラン海軍の主力艦艇を多数撃沈・破壊したと報告しています。トランプ大統領もイラン海軍を壊滅させた(10隻以上沈没、海軍基地破壊)と主張しており、衛星画像や公開映像でイラン艦艇の損害が裏付けられています。これにより、海上からの直接的な艦艇脅威は大幅に減少したと見られています。

陸上からの攻撃能力の残存

しかし、アメリカがイラン海軍を壊滅させたとはいえ、イラン革命防衛隊は陸上(沿岸)ベースの対艦ミサイル、ドローン、無人艇(USV)、機雷などの能力をまだ保持しています。これらは移動式ランチャーや沿岸配備型で、空爆で完全に排除しにくいため、海峡のすぐ近くを通るタンカーへの攻撃は容易に可能です。実際、すでにドローンやミサイルによるタンカー攻撃が複数確認されており、これが船舶交通の急減や事実上の封鎖状態を生んでいます。

国際的な反応と状況

米国中央軍(CENTCOM)は、イラン側の主張とは対照的に、同海域でのイラン海軍の活動が確認されていないと報告しています。一方、米国トランプ大統領は3日、必要に応じて米海軍が石油タンカーの護衛を実施する準備があると表明しました。海峡通過船舶の急減により、原油価格の高騰や輸送ルートの代替検討が産油国で進んでいます。

経済的影響

ホルムズ海峡は世界の石油輸出の約5分の1を担う戦略的要衝であるため、イラン側の攻撃主張と封鎖宣言は、保険料の高騰や船舶の停泊増加を引き起こし、世界的なエネルギー供給不安を増大させています。海運会社は同海峡通過を事実上停止する動きが広がっています。