マッチングアプリでホストクラブ客引き、歌舞伎町ホストに風営法違反容疑で逮捕の概要

歌舞伎町ホストに風営法違反容疑で逮捕

警視庁保安課は2026年1月30日、東京都新宿区歌舞伎町のホストクラブ「AXEL by ACQUA」に勤務するホストの竹岡拓人容疑者(27歳)を風営法違反(客引き)の疑いで逮捕したと発表しました。この逮捕は、マッチングアプリを悪用して女性をホストクラブに勧誘した行為に対するもので、全国で初めての摘発事例となります。

容疑者のプロフィールと手口

竹岡容疑者はホストとして「エレン」の源氏名を使用し、2024年10月頃に入店していました。マッチングアプリ「Pairs」ではIT関係者を装って登録し、女性に接触。交際関係を築いた上でホストであることを明かし、「実は副業でホストをやっている」「俺の全部を知ってほしいから来てほしい」といった言葉で店への来店を促していました。

逮捕容疑の詳細

逮捕容疑は2025年5月と7月に、アプリで知り合った27歳と28歳の女性2人に対して、ホストであることを当初隠した上で勧誘を行ったものです。容疑者は交際の約束をした後に身分を明かし、来店を求めていました。調べに対し、容疑者は黙秘しています。

被害状況

被害者の一人は店で約600万円を支払い、もう一人は約360万円の請求を受け、その半額を売掛金として負担させられました。容疑者は「将来一緒にいるから今だけ支援してほしい」「リスクを背負えなければ別れる」などの言葉で支払いを要求していたとみられます。被害女性の一人は、貯金の全額を要求され、1日で600万円を失ったと証言しています。

容疑者の業績と捜査背景

容疑者は2025年1年間で約1億4000万円の売上を上げていたとされ、警視庁は同様の手口による繰り返しの客引きを疑っています。この摘発は、悪質ホストクラブ対策の一環として、2025年5月に警察庁が示した運用基準に基づくものです。基準では、勧誘目的を明かさずにアプリで近づき来店を求めた場合、風営法の客引きに該当しうるとされています。

風営法違反の具体的な内容

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)の第22条第1項第1号は、風俗営業を営む者が当該営業に関し客引きをすることを禁止しています。ここでいう「客引き」とは、相手方を特定して営業所の客となるように勧誘することを指します。本事件では、容疑者がマッチングアプリで当初は勧誘目的を秘して女性に近づき、交際関係が構築された段階で自らの身分を明かして来店を求めた行為が、この禁止規定に違反すると判断されました。この解釈は、2025年5月の警察庁通達で明確にされており、マッチングアプリのような非対面の方法であっても客引きに該当し得るとされています。