フジ・メディア・ホールディングス、2026年3月期連結純利益予想を185億円の黒字に上方修正
フジ・メディア・ホールディングス(以下、フジ・メディアHD)は、2025年11月10日に2026年3月期の通期連結業績予想を修正し、親会社株主に帰属する当期純利益(連結純損益)を185億円の黒字に見直すと発表しました。前期(2025年3月期)の201億円の赤字から黒字転換を達成する見通しです。
当中間決算の概要
当中間連結会計期間(2025年4月1日~9月30日)の売上高は前年同期比7.2%減の2,486億9,900万円、営業損失は129億9,000万円(前年同期は138億7,000万円の利益)、経常損失は108億9,200万円(同179億1,200万円の利益)となりました。一方、投資有価証券売却益などの特別利益を計上したことで、親会社株主に帰属する中間純利益は171億1,500万円(前年同期比35.8%増)となりました。
メディア・コンテンツ事業
株式会社フジテレビジョンにおける事案の影響で、地上波テレビ広告収入(ネットタイム・ローカルタイム・スポット)と配信広告収入が大幅に減少し、放送・メディア収入は減収となりました。コンテンツ・ビジネス収入ではFOD課金収入や配信権販売収入が増加し、アニメ事業も好調でしたが、全体では売上高が前年同期比28.2%減の1,474億2,200万円、セグメント損失は292億7,100万円(前年同期は41億2,900万円の利益)となりました。
都市開発・観光事業
株式会社サンケイビルではオフィスビル・ホテル・賃貸レジデンスの賃料収入が好調で、保有・開発物件の売却や大型分譲マンション販売が前期を上回りました。株式会社グランビスタ ホテル&リゾートでは、2024年6月にグランドオープンした神戸須磨シーワールドの寄与に加え、インバウンド需要の旺盛さでインターゲートホテルシリーズなど運営ホテルの稼働が順調に推移しました。結果、売上高は前年同期比62.2%増の976億5,700万円、セグメント利益は同84.1%増の180億6,600万円となりました。
その他事業
売上高は前年同期比25.4%増の127億700万円、セグメント利益は同78.1%増の6億4,400万円となりました。
財政状態
当中間連結会計期間末の総資産は1兆4,414億8,500万円(前期末比0.1%増)、純資産は8,156億2,500万円(同1.7%減)となりました。現金及び現金同等物の残高は1,795億3,900万円で、前期末比45.8%増、前年同期末比95.8%増と大幅に増加しています。
通期業績予想の上方修正の背景
当中間決算ではメディア・コンテンツ事業が大幅な減収減益となった一方、都市開発・観光事業が売上・利益ともに大幅増となり、全体の収益を下支えしました。また、投資有価証券売却益の計上も寄与しています。これらの要因を踏まえ、通期の連結純利益予想を185億円の黒字に上方修正しました。
詳細は同社公式IRサイトの「2026年3月期 第2四半期決算短信」および決算説明資料をご参照ください。
