経済学者ロビン・ブルックスのX投稿について
経済学者のRobin Brooks(ロビン・ブルックス)は、ブルッキングス研究所の上級研究員で、かつて国際金融研究所(IIF)のチーフエコノミストやゴールドマン・サックスのチーフFXストラテジストを務めた人物です。彼は2025年12月20日にX(旧Twitter)で、日本円とトルコリラを比較した投稿を行いました。この投稿は、円の大幅な弱体化と日本の債務問題に焦点を当てたものです。
投稿の詳細な内容
投稿の原文は以下の通りです:
The Japanese Yen (black) is now almost as weak as Turkish Lira (blue), the world’s poster boy for chronic currency mismanagement. The Yen will keep falling as long as Japan stays in denial on its debt. Things will have to get worse before they get better.
日本語訳:「日本円(黒線)は今や、慢性的な通貨管理失敗の象徴として世界的に知られるトルコリラ(青線)とほぼ同等の弱さになっている。日本が債務問題を否定し続ける限り、円は下落を続けていく。状況が改善する前に、さらに悪化する必要がある。」
添付されたチャート
投稿にはチャート画像が添付されており、CPIベースの実質実効為替レート(2014年6月=100)を先進国および新興国市場で示しています。横軸は2000年から2028年までの年月、縦軸は30から180の指数値です。日本(黒線)は当初高い水準から徐々に低下し、2025年12月時点でトルコ(青線)とほぼ同じ低い水準に達しています。灰色の帯は他の市場の範囲を示し、MaxとMinのラベルが付いています。
投稿のエンゲージメントとタイミング
この投稿は2025年12月20日午前9時33分(GMT)に公開され、公開から6時間経過した時点で、864のいいね、399のリポスト、113の引用、39の返信、158のブックマーク、123,207回の閲覧を記録しています。
関連するSubstack記事
投稿にはRobin BrooksのSubstack記事「Japan’s Yen Debasement」(日本円の意図的な切り下げ)のリンクが含まれています。この記事では、円の弱体化をトルコリラと比較し、実質実効為替レートのチャートを基に議論しています。また、30年国債利回りと公的債務の関係を示す別のチャートを挙げ、日本の高債務(GDP比総額240%、純額130%)にもかかわらず利回りが低いのは日本銀行(BOJ)の債券購入によるもので、これが円の下落サイクルを維持していると指摘しています。BOJの政策金利引き上げ後も円が下落した理由として、長期金利の低さを挙げ、債務危機回避のための財政緊縮や資産売却の代替案に触れていますが、政治的な支持が不足していると述べています。
