・日本仏教協会、千原せいじ顧問辞任の経緯を説明
・日本仏教協会について
日本仏教協会、千原せいじ氏の顧問辞任の経緯を説明
2025年9月30日、一般社団法人日本仏教協会は、公式サイトおよび関連メディアを通じて、お笑い芸人で僧侶でもある千原せいじ氏の顧問辞任に関する経緯を改めて公表しました。この発表は、氏の最近のSNS上での発言による炎上騒動を受けての異例の声明であり、協会側は辞任が炎上以前の出来事であることを強調しています。以下では、この出来事の背景、経緯、影響について詳しく紹介します。
日本仏教協会:千原せいじ氏が日本仏教協会顧問を辞任した経緯の事実をお報せ致します。
事件の背景:千原せいじ氏の僧侶活動と日本仏教協会との関係
千原せいじ氏(本名:千原靖賢、55歳)は、2024年5月に天台宗で得度を受け、僧侶となりました。同年11月には、一般社団法人日本仏教協会の顧問に就任。協会は2017年に設立された比較的新しい組織で、代表理事は中根善弘氏が務め、東京都千代田区に本部を置いています。
氏の就任は、芸能人としての知名度を活かした広告塔的な役割が期待されていました。特に、千原氏はYouTubeチャンネルで動物供養を専門とする「ペット霊園」構想を語るなど、仏教活動に積極的に取り組む姿勢を見せていました。しかし、僧侶としての行動が次第に注目を集め、2025年5月頃に問題が発生したのです。
辞任の経緯:不適切な行動と代表理事の注意
日本仏教協会の公式説明によると、令和7年(2025年)5月13日、千原氏から顧問辞任の意向が伝えられました。これは、氏が協会の顧問として「不適切な行動」を取ったため、代表理事の中根善弘氏から注意を受けた直後のことです。具体的な不適切行動の詳細は公表されていませんが、協会側は「顧問としての立場に相応しくない行為」と位置づけています。
その後、令和7年6月25日には、千原氏の顧問弁護士から正式な辞任届が書面で提出されました。協会は当初、7月22日に公式サイトで辞任を報告していましたが、最近の炎上(戸田市議会議員との対談での「いじめられっ子」発言による批判)を受けて、9月29日頃に改めて詳細を説明。声明では、「炎上する以前に辞任しており、当会は全く無関係です」との立場を明確にしました。
当初の報告では「解任」との表現が用いられた可能性がありましたが、後に「辞任」に修正され、問い合わせの自粛を呼びかける内容に変更されています。この異例の声明は、ネット上で大きな反響を呼び、協会の信頼性や千原氏の人間性に対する議論を再燃させました。
関連する炎上騒動と協会の対応
千原氏の辞任が注目されたきっかけは、2025年7月頃のYouTube対談での発言です。ゲストの河合悠祐氏(戸田市議会議員)に対し、「いじめられっ子やろ? あははは」と笑いながら述べた内容が、見下しと受け止められ大炎上。視聴者から「僧侶失格」との批判が殺到しました。
しかし、協会はこれを「辞任の原因ではない」と断言。5月の不適切行動が根本原因であり、注意後の「逆切れ辞任」であったと説明しています。一部メディアでは、千原氏の感情的な性格が仏教者の慈悲に反すると指摘され、ペット霊園構想(総額1億5000万円規模)の前途多難も報じられています。
ネット上の反応は二極化しており、「協会が事前に手を打っていたのは正しい」「千原氏を推した協会側の責任も大きい」といった声がX(旧Twitter)上で見られます。
今後の影響と考察
この辞任により、千原氏の僧侶活動は個人レベルにシフトする可能性が高く、芸能活動との両立がさらに難航するでしょう。一方、日本仏教協会は、歴史ある全日本仏教会とは異なり、新興組織としての信頼回復が課題となります。代表理事の中根氏の判断は適切だったとの評価もありますが、顧問選定のプロセスに疑問符が付く形です。
この一件は、芸能人と宗教団体のコラボレーションの難しさを象徴しており、仏教界全体で「僧侶の適性」についての議論を促すきっかけとなるかもしれません。
日本仏教協会について
一般社団法人日本仏教協会は、日本の仏教文化の普及と振興を目的として設立された組織です。仏教の教えを現代社会に活かし、宗教活動や社会貢献を通じて人々の心の安寧を支えることを目指しています。以下では、協会の概要、目的、活動内容、最近の動向について詳しく紹介します。
日本仏教協会の概要
日本仏教協会は、2017年に設立された比較的新しい一般社団法人で、東京都千代田区に本部を置いています。代表理事は中根善弘氏が務め、仏教の伝統を尊重しつつ、現代のライフスタイルに合わせた活動を展開しています。なお、同協会は全日本仏教会(全宗派を統括する歴史ある団体)とは異なる、新興の組織です。公式サイト(https://nihon-bukkyou.com/)を通じて、仏教に関する情報発信やイベント案内を行っています。
設立の目的と理念
日本仏教協会は、仏教の教えを広く普及させ、現代社会における精神的な課題に対応することを目的としています。特に、ストレスや孤立感が増す現代において、仏教の智慧を通じて心の平穏や社会の調和を促進することを目指しています。公式声明によると、「仏教の慈悲と智慧を基盤に、すべての人々がより良い生活を送れるよう支援する」ことを理念として掲げています。また、宗派を問わず仏教の価値を共有し、若者や新しい世代にも仏教を身近に感じてもらうことを重視しています。
主な活動内容
日本仏教協会は、以下のような多岐にわたる活動を行っています
- 仏教関連イベントの開催:講演会や瞑想会、ワークショップを通じて、仏教の教えを体験的に学ぶ機会を提供しています。特に、初心者向けの入門講座や、マインドフルネスに基づく瞑想セッションが人気です。
- 社会貢献活動:地域コミュニティとの連携や、災害復興支援、ペット供養など、仏教の慈悲の精神を体現する活動を展開。2024年には、ペット霊園構想(総額1億5000万円規模)が話題となりました。
- 情報発信:公式サイトやSNSを通じて、仏教の教えや行事の案内を発信。YouTubeチャンネルでは、著名人との対談や仏教解説動画を公開し、幅広い層にアプローチしています。
- 文化交流:国内外の仏教団体との交流や、仏教文化の保護・継承を目的としたプロジェクトも行っています。
最近の動向と課題
2025年には、協会が顧問に任命していたお笑い芸人・千原せいじ氏の辞任騒動が注目を集めました。千原氏は2024年11月に顧問に就任しましたが、2025年5月に「不適切な行動」を理由に代表理事から注意を受け、6月に正式に辞任。この経緯は、7月の氏のSNS上での発言(「いじめられっ子」発言による炎上)を受けて、9月29日に協会が公式サイトで改めて説明しました。声明では、辞任が炎上以前の出来事であることを強調し、協会の無関係性を主張しています。
この騒動は、協会の顧問選定プロセスや、芸能人を起用した広報戦略の課題を浮き彫りにしました。一部ネット上では、「新興団体としての信頼性に欠ける」との批判が上がる一方、「迅速な対応は適切だった」との声も見られます。X(旧Twitter)では、協会の活動方針や透明性について議論が交わされています。
今後の展望
日本仏教協会は、仏教の現代化と普及を進めるため、デジタルメディアを活用した情報発信や、若者向けのイベントを強化する方針です。特に、ペット供養やマインドフルネスなど、現代人のニーズに合わせた活動に注力しています。一方で、信頼性の向上や、伝統的な仏教界との連携強化が今後の課題とされています。