旭川いじめ凍死事件:加害者写真拡散の概要と市議会での7000万円和解可決

旭川いじめ凍死事件の概要

2021年2月13日、北海道旭川市の中学2年生であった廣瀬爽彩さん(当時14歳)が自宅から行方不明となりました。約1か月後の3月23日に市内の公園で凍死した状態で発見され、死因は低体温症と判明しています。失踪当日に死亡した可能性が高いとされています。

いじめの経緯

廣瀬さんは2019年4月に旭川市立北星中学校に入学した後、先輩のA子らによるいじめを受けていました。いじめの内容には自慰行為の強要やわいせつ画像の撮影・拡散などが含まれ、精神的・身体的な大きな苦痛を与えていました。当初の第三者委員会調査ではいじめの存在は認められたものの、自殺との因果関係は断定できませんでした。しかし、2024年の再調査によって、いじめと自殺の因果関係が認められています。

加害者写真の拡散

いじめの一環として、廣瀬さんのわいせつ画像が加害者らによって地元の中学生のLINEグループなどに拡散されました。これにより廣瀬さんはPTSDを発症し、後遺症に長く苦しむことになりました。加害者側はスマートフォンの初期化や破壊によって証拠隠滅を図りましたが、警察がデータを復元しています。加害者のうち、わいせつ画像を強要した少年は児童ポルノ禁止法違反で触法少年として厳重注意処分を受けました。他のメンバーについても強要罪の疑いで調査が行われましたが、証拠不十分のため厳重注意となりました。

SNSでの拡散事例

事件発生後、TwitterをはじめとするSNS上で、被害者の顔写真や加害者とみなされた一般人の個人情報が拡散される事例が見られました。これらの拡散は事件への注目を高めた一方で、二次被害を生む懸念も指摘されています。

市議会の和解可決

2025年2月、遺族は旭川市に対して約1億1500万円の損害賠償を求めて提訴しました。これに対して2026年2月26日、旭川市議会は市が7000万円を支払う和解案を賛成多数で可決しています。和解は3月中にも正式に成立する見通しです。

和解内容と予算措置

和解金7000万円のうち、4000万円は一般会計補正予算に計上されています。そのうち2000万円については全国市長会の保険金を充てる予定です。市は学校や教育委員会の対応と自殺の因果関係について詳細を明らかにしないまま和解に至っています。

議会の反応

議会では、市の法的責任を明確に示さないまま和解に至るのは拙速だとする反対意見もありました。しかし、最終的には賛成多数で可決されています。この決定により遺族の救済は進む一方で、責任所在の曖昧さが指摘されています。