インフルエンサー宮崎麗果被告、初公判で脱税認める 約1億5700万円の所得隠し

Solarie(ソラリエ)社長・黒木麗香被告、東京地裁初公判で起訴内容を認める

広告代理業「Solarie(ソラリエ)」(東京都渋谷区)の社長を務める黒木麗香被告(38)は、2026年3月18日、東京地方裁判所で開かれた初公判において、法人税法違反などの罪で起訴された内容について「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めました。

事件の概要

黒木被告は、同社の事業に関し、2021年1月期、2023年1月期および2024年1月期の3事業年度にわたり、所得約4億9600万円を隠蔽したとして法人税約1億2600万円を脱税した疑いです。また、2022年2月から2024年1月までの期間に消費税約3100万円を免脱したほか、消費税約1400万円の還付を不正に受けようとした疑いもあり、脱税総額は約1億5700万円に上るとされています。

脱税の手口の詳細

黒木被告は、架空の業務委託費を計上する方法で所得を圧縮していました。具体的には、知人の北島義彦被告(52)を介して、別の会社役員である相羽友介被告(44)に依頼し、虚偽の領収書を作成させました。これらの領収書は、実態のない取引を装ったもので、Solarie社に対する架空の業務委託費として帳簿に計上されました。

検察側によると、黒木被告は相羽被告に対して脱税の協力報酬として現金計1180万円を支払っており、この手口により複数年度にわたり所得隠しを繰り返していました。架空経費の計上は「B勘」と呼ばれる古い脱税手法に該当し、実際の資金移動がほとんどなく、未払金として処理されていた点が特徴です。このような方法は、税務調査で支払先からの確認や未払金の長期継続が不自然であるため、発覚しやすいと指摘されています。

共犯者の関与

北島被告と相羽友介被告も法人税法違反ほう助などの罪で起訴されており、同日の初公判でそれぞれ起訴内容を認めました。相羽被告は自身の会社名義で虚偽の領収書を発行する役割を担っていました。

予想される刑罰

法人税法違反などの法定刑は、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、またはその併科です(脱税額が1000万円を超える場合、罰金の上限は脱税額まで増額可能)。脱税総額が約1億5700万円と巨額であるため、実刑判決の可能性が指摘されています。一部の弁護士からは「内容が悪質な場合、1億円以上の脱税は実刑もありうる事案」との見解も示されています。

一方で、黒木被告は起訴内容を全面的に認め、修正申告と納税の意向を表明しており、脱税額の納付や反省の態度が認められれば、執行猶予付き判決となる可能性もあります。過去の類似事例では、脱税額1億円前後の事案で執行猶予が付くケースが見られますが、金額の高さや手口の悪質性によっては実刑のリスクも残されています。求刑および判決は今後の公判で明らかになる見込みです。

黒木被告の活動背景

黒木麗香被告は、インスタグラムを中心に「宮崎麗果」の名前でインフルエンサーとして活動しており、美容関連商品のURLを投稿に記載するアフィリエイト広告事業を展開していました。この事業モデルでは、商品購入が発生すると成果報酬がSolarie社に入る仕組みとなっています。

公判の様子と被告の過去の対応

初公判当日、黒木被告は黒色のスーツにマスク姿で法廷に入廷し、傍聴席に向かって一礼した後着席しました。検察側の冒頭陳述では、2021年9月に税理士から同年1月期の売上約8500万円に対する納税額約2000万円の目安を伝えられたことをきっかけに脱税を考え始めた経緯も述べられています。

事件は東京国税局査察部の調査を受け、東京地検特捜部が2025年12月に在宅起訴したものです。黒木被告は起訴当時、自身のインスタグラムで「多大なるご迷惑とご心配をおかけし、深く陳謝申し上げます」と投稿し、修正申告と納税の意向を示していました。