イラン大統領の謝罪と攻撃の継続
2026年3月7日、イラン大統領のマスード・ペゼシュキアン氏は、米国とイスラエルとの紛争中に近隣諸国に対する攻撃について謝罪を発表しました。しかし、その後もミサイルとドローンの攻撃が続いている状況が報じられています。この事態は、イランの指導部内の分裂を浮き彫りにしています。
大統領の謝罪声明の日付と概要
2026年3月7日(土曜日)の朝、ペゼシュキアン大統領は州営テレビで放送された事前録画メッセージで、近隣諸国に対する攻撃について個人的に謝罪を述べました。彼は、イランの暫定指導部評議会が、近隣諸国からの攻撃がない限り、それらの国々への攻撃を停止することを承認したと説明しました。具体的に、「近隣諸国が攻撃されたことについて、私自身およびイランの名で謝罪します」と述べ、将来的な攻撃を停止する条件を提示しました。
謝罪後も確認された攻撃の事例
謝罪声明が出された2026年3月7日以降も、イランのミサイルとドローンによる攻撃が湾岸アラブ諸国に向けられていることが複数報じられています。具体的な事例として以下のものが挙げられます。
- 謝罪声明発表直後、ドーハ(カタール)上空で爆発音が聞こえ、イランによる攻撃が継続しました。
- 同日夕方以降、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンで新たなミサイルとドローンの迎撃が報告され、空襲警報が発令されました。
- イラン革命防衛隊(IRGC)は、UAEのアブダビ近郊にあるAl Dhafra空軍基地に対するドローン攻撃を主張しました。
- バーレーンでは、米国基地を標的とした攻撃で民間施設に被害が発生し、火災や建物損壊が確認されました。
- 3月8日には、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、UAEに対する新たな波状攻撃が報告され、石油施設や政府建物への影響が指摘されています。
これらの攻撃は、主に米国軍基地を標的としているとイラン側は主張していますが、近隣諸国への被害が伴っています。
攻撃の継続と背景
イランの軍事スポークスマンであるアボルファズル・シェカルチ氏は、大統領の声明を強化する形で、近隣諸国がイランに対する攻撃の拠点として使用されない限り標的にしないと述べました。しかし、実際の攻撃は継続しています。この矛盾は、IRGCが独自の判断で行動している可能性を示唆しています。
イラン国内の反応と指導部の分裂
大統領の謝罪は、イラン国内で批判を招きました。イスラム革命防衛隊(IRGC)や強硬派は、この声明に不満を表明し、戦争戦略を変えないと主張しています。例えば、国会議長のモハンマド・バゲル・ガリバフ氏は、米軍基地の存在が地域の平和を脅かしているとして、攻撃継続の正当性を強調しました。また、大統領は批判を受けて声明を一部修正し、謝罪を撤回するようなニュアンスの追加発言を行いました。この状況は、大統領の権限が限定的であり、軍事行動が最高指導者アリ・ハメネイ師やIRGCの影響下にあることを示しています。
地域諸国の反応
湾岸諸国からは、大統領の謝罪に対する反応が分かれています。一部の当局者はこれを歓迎しましたが、攻撃の継続により不確実性が高まっています。バーレーンの高官は謝罪を肯定的に受け止めましたが、全体として地域の緊張は解消されていません。
