東京高裁、旧統一教会に解散命令を維持 宗教法人格喪失へ

東京高裁による旧統一教会の解散命令決定

2026年3月4日、東京高等裁判所は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する文部科学省の解散命令請求を巡る即時抗告審で、解散を命じる決定を出しました。この決定により、東京地裁判所の判断が支持され、教団の宗教法人格が失われ、清算手続きが開始されることとなりました。

事件の経緯

文部科学省は、高額献金問題や霊感商法などの被害を理由に、旧統一教会の解散を請求しました。2025年3月、東京地裁判所はこれを認め、解散を命じる決定を下しました。教団側はこの決定を不服として即時抗告し、東京高裁で審理が行われました。審理は2025年11月に実質的に終結していました。

主な争点

審理の焦点は、教団の献金勧誘行為が宗教法人法の解散要件である「法令に違反し、著しく公共の福祉を害する行為」に該当するかどうかでした。国側は、信者による高額献金が民法上の不法行為に当たり、長期間にわたり多数の被害を生じさせた点を主張しました。一方、教団側は、2009年のコンプライアンス宣言以降、被害が減少したとし、組織的な関与を否定しました。

決定の内容

東京高裁(三木素子裁判長)は、地裁判決を支持し、解散命令を維持する決定を下しました。これにより、教団は即時解散の効力が生じ、財産の清算手続きに移行します。教団側はこれに対し、最高裁判所への特別抗告が可能です。

被害状況と教団の対応

国が認定した被害者は約1,559人で、被害額は約204億円に上ります。教団側は、元信者ら約190人との集団調停で約39億円の和解を成立させ、補償委員会を通じて約3,000万円を返金したと主張していましたが、高裁はこれを解散回避の十分な理由とは認めませんでした。

今後の影響

解散命令により、教団は任意団体として活動を継続できますが、宗教法人としての税制優遇が失われます。文部科学省は、被害者救済を進める観点からこの決定を評価しています。