サンリオ株価の下落概要
サンリオ(東証プライム:8136)の株価は、2025年8月の年初来高値8685円から2026年1月現在、4500円台まで下落しています。ほぼ半値に近い水準となっています。この下落は、業績が好調であるにもかかわらず発生しており、市場の期待値との乖離や外部要因が影響を与えていると考えられます。
主な下落要因
中国ポップマート社の影響と連動下落
サンリオの株価下落は、中国の玩具メーカーであるポップマート社の株価動向と連動しています。ポップマートの「ラブブ」フィギュアをめぐるバブルが2025年10月以降に崩壊し、模倣品の蔓延、過剰供給、米中貿易摩擦の激化(トランプ関税の影響)が要因となりました。これにより、両社の株価は半年間で約30%下落し、ピーク時比で半値程度まで値を下げています。
業績予想の上方修正が市場予想を下回った失望売り
2025年11月5日に発表された2026年3月期第2四半期決算では、営業利益が前年同期比66.1%増の391億円となり、通期営業利益予想を702億円に上方修正しました。しかし、アナリストの市場コンセンサス(約720億円)を下回ったため、失望感から株価が15%超下落しています。年間配当も62円に引き上げられましたが、期待値の乖離が売りを誘いました。
米国市場の成長鈍化と関税影響
米国市場では売上高が前年同期比12.1%増となりましたが、調整後営業利益が10.5%減少し、在庫調整や小売業者の発注抑制が見られます。米州全体の業績見通しを下方修正し、関税の影響を織り込んだ結果、業績拡大の牽引役だった米国での鈍化が懸念されています。
日中関係悪化による中国事業への懸念
日中関係の緊張が長期化しているため、中国人観光客の減少や不買運動の可能性が指摘されています。中国事業(売上全体の約2割)が影響を受ける懸念が高まり、テーマパーク入場者数やキャラクター商品売上に悪影響を及ぼすと見られています。これが株価下落を加速させています。
マクロ経済要因と材料出尽くし
日本銀行の利上げにより、30年物国債利回りが3.6~3.8%台に上昇し、株から債券へのシフトが発生しています。また、好決算発表後の材料出尽くし感から利益確定売りが優勢となり、高値圏からの反動が下落を助長しています。
現在の株価水準とアナリストの見通し
2026年1月23日時点のアナリストコンセンサスは「買い」となっており、平均目標株価は7810円です。直近株価は約4800円台で推移しており、市場は長期的な成長潜在力を評価しつつ、短期的なリスクを織り込んでいる状況です。
ポップマートの詳細分析
会社概要
ポップマート(Pop Mart International Group Limited)は、中国を拠点とする玩具メーカーで、2010年にWang Ning氏により設立されました。主にブラインドボックス形式のデザイナートイをデザイン、開発、販売しており、Labubu(ラブブ)をはじめとする独自のIP(知的財産)を活用したビジネスモデルを展開しています。香港証券取引所に上場(コード:9992.HK)しており、国内外に店舗を展開し、オンライン販売も強化しています。海外市場、特に米国やアジア太平洋地域での拡大を進めています。
財務パフォーマンス
2025年上半期の収益はRMB 13.876 billionで、前年同期比204.4%増加しました。純利益はRMB 4.681 billionで、前年同期比385.6%増加しています。Labubuを含む”The Monsters”シリーズが収益の34.7%を占め、海外収益が急増し、特にAmericas地域で1142.3%増加しました。2025年全体の収益目標は20 billion yuanで、潜在的に30 billion yuan(約$4.18 billion)に達する見込みです。2025年第3四半期の収益は245%-250%増加し、海外市場の成長が顕著です。
株価動向
2025年8月のピーク時から株価は約40%下落し、2026年1月現在、HKD 217.800で取引されています。これはLabubuブームの衰えや米国販売の成長鈍化によるものです。1年リターンは146.56%ですが、最近の下降トレンドが見られます。シェアバイバックを実施し、市場の信頼回復を図っています。
課題と見通し
主な課題はLabubu人気の衰え、二次市場での需要冷却、模倣品の蔓延、過剰供給、米中貿易摩擦です。これにより株価が下落しています。アナリストは長期成長を評価し、2025年収益を32.8 billion yuan、調整後純利益を10 billion yuanと予測しています。平均目標株価はHKD 353.99で、上昇余地を示していますが、2026年の高ベース下での成長持続性が懸念されています。海外収益が50%超える見込みで、国際展開が鍵となります。
