中国製と日本製ソーラーパネル
日本は世界有数の太陽光発電導入国ですが、国内で使用されるソーラーパネルの多くが海外製、特に中国製に依存しています。一方で、住宅用市場では日本製(主に長州産業など)が一定のシェアを維持しており、市場区分によって普及状況が大きく異なります。本記事では、全体市場と住宅用市場の最新動向を基に、中国製と日本製の普及率・特徴を詳しく比較します。データは太陽光発電協会の出荷統計、産経新聞の集計(2025年報道)、ソーラーパートナーズ社の成約実績などを参考にしています。
全体市場(産業用・メガソーラー含む)の状況
日本国内で流通する太陽光パネルの大部分が海外製であり、2024年の出荷データでは海外製が約95%を占めています。このうち中国製が8割超と推定され、中国製パネルが国内市場をほぼ支配している状況です。これは、太陽光発電協会の出荷統計に基づく集計によるもので、10年前と比べて海外製の割合が約35ポイント増加した結果です。
住宅用市場の状況
住宅用太陽光パネル市場では、中国製の普及は全体ほど進んでおらず、国産メーカーの存在感が残っています。2025年の施工店ネットワーク成約実績では、国産の長州産業がシェア1位となっており、住宅用市場全体で国産の割合は約5割程度です。特に東京都内では、長州産業が蓄電池セット導入で3分の2を超える圧倒的なシェアを獲得しています。一方、海外製(主に中国製を含む)もハンファジャパンやカナディアンソーラーなどが人気で、性能と価格のバランスを求める層に支持されています。
中国製ソーラーパネル
主要メーカー
中国製ソーラーパネルの主要メーカーには、JinkoSolar、Trina Solar、LONGi、JA Solar、Aikoが含まれます。これらの企業は、世界のソーラーパネル生産の80%以上を担っており、大量生産と技術革新で市場をリードしています。
特徴と性能
中国製パネルの効率は、LONGiのHPBC 2.0モジュールで25.4%の記録を達成しており、TOPConパネルでは23-24%の効率が一般的です。保証期間は25年で、国際基準に準拠したトップティアメーカーの製品は、20-22%の効率を提供します。これらのパネルは、低コストで大量生産が可能で、シェーディング条件下での出力が6-11%向上する例もあります。
市場状況とコスト
中国は2026年までに1,000GWの太陽光発電容量を目指しており、2025年の過剰供給により価格が下落しましたが、2025年後半には安定化が見られ、TOPConモジュールの価格は$0.086/W程度です。中国製パネルはインド比で10%、米国比で20%、欧州比で35%低コストです。ただし、トップメーカーでも2025年前半に損失が発生するなど、価格競争が激化しています。
日本製ソーラーパネル
主要メーカー
日本製ソーラーパネルの主要メーカーには、Panasonic、Sharp、Kyocera、Toshiba、Sekisui Chemicalが挙げられます。これらの企業は、革新的な技術開発に注力し、成熟した市場で高品質製品を提供しています。
特徴と性能
日本製パネルは、効率と耐久性で知られ、例えばSekisui Chemicalの30cm平方柔軟パネルで15%、Toshibaの703cm²パネルで16.6%の効率を達成しています。空間効率が高く、限られたスペースでの利用に適しており、perovskite技術の進展により2025年に政府投資で商業化が進んでいます。全体として、品質管理と透明性が優れています。
市場状況とコスト
日本は累積設置容量で世界トップクラスで、分散型システムが44%を占め、2023-2027年に約39GWの追加が見込まれています。日本製パネルは中国製より20-40%高価格ですが、優れた顧客サービスと一貫した品質を提供します。2025年の技術投資により、perovskite太陽電池の商業化が推進されています。
日本製パネルの普及傾向
日本製パネルは住宅用市場で一定のシェアを維持していますが、全体市場では大幅に縮小しています。かつて住宅用市場で国内メーカーが8割超のシェアを占めていた時代から、海外勢の台頭により国産比率が低下しました。現在でも長州産業をはじめとする国産メーカーは、狭小屋根対応や補助金対応力で選ばれていますが、産業用・大規模施設では中国製の低価格大量供給が主流です。日本製メーカーの多くは生産を海外(主に中国)に移管または撤退しており、純粋な日本製パネルの流通量は限定的です。
これらのデータは、太陽光発電協会の統計や産経新聞の集計(2025年報道)、ソーラーパートナーズ社の成約実績に基づいています。市場区分(住宅用 vs. 産業用)により普及率が大きく異なる点に注意が必要です。
