習近平がSNS管理をさらに強化、中国で「正しい情報」が消され「デタラメ」が溢れる実態

習近平氏のSNS管理強化指示
中国のインターネット統制の実態:デタラメ情報の拡散と正しい情報の制限

習近平氏のSNS管理強化指示:中国のネット世論誘導策の最新動向

2025年11月28日、中国共産党の習近平総書記(国家主席)は、党政治局の集団学習会において、インターネットおよびSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の管理を強化するよう指示を出しました。この発言は、新華社を通じて報じられ、中国国内のネット空間における世論誘導をさらに推進する方針を示すものです。習氏の言葉として、「各部門はインターネットを管理する政治責任を強化しなければならない」と述べ、SNSを含むデジタルプラットフォームの統制を党の政治的責任として位置づけています。この指示は、中国のインターネット統制が一層厳格化する可能性を指摘するもので、国内外のメディアで注目を集めています。

指示の背景と内容の詳細

この学習会は、党政治局のメンバーらが参加する定期的なもので、習近平氏が主導するイデオロギー教育の一環です。新華社の報道によると、習氏はインターネットを「党の指導を強化するための重要な戦場」と位置づけ、SNSを通じた情報拡散の管理を強調しました。具体的に、党のプロパガンダを強化し、誤情報や党批判の拡散を防ぐための措置を求めています。このような指示は、習近平政権下で継続的に進むサイバー統制の延長線上にあり、2021年の「習近平思想」に基づくネット統制強化の決定を想起させます。当時も、共産党批判の徹底監視が発表され、国内ネット人口の急増(10億人超)を背景に、社会不安を招く虚偽情報の取り締まりが強化されました。

今回の指示では、SNS特有のリアルタイム性と拡散力を念頭に、世論の「誘導」ではなく「指導」をキーワードとしており、党の公式見解を主流の声とすることを目指しています。新華社の記事では、習氏が「党のニュースと世論工作の責任と使命」を再確認し、メディアが党の声を「支配的な声」として発信するよう求めている点が強調されています。これにより、SNSプラットフォーム(例: Weibo, WeChat)に対する監視が、アルゴリズム調整やコンテンツ審査の形で実装される可能性が高いです。

中国のインターネット統制の実態:デタラメ情報の拡散と正しい情報の制限

中国のインターネット環境は、世界で最も厳格な規制体制として知られ、習近平政権下でその傾向が加速しています。グレートファイアウォール(Great Firewall)と呼ばれる国家レベルのフィルタリングシステムにより、Google、Facebook、Twitter(現X)などの海外サービスがブロックされており、国内ユーザーはWeiboやWeChatなどの党管理下のプラットフォームに限定されます。この体制は、党のイデオロギーを守るためのもので、2025年時点でも規制対象サービスは数百に上り、VPNの使用さえも厳しく制限されています。

世論誘導のためのデタラメ情報操作の事例

中国政府は、SNS上で「五毛党」(wumao dang)と呼ばれる有償のネット世論操作員を動員し、党寄りのコメントを大量に投稿することで世論を誘導しています。これは、公式のプロパガンダを補完する形で機能し、2024年のMicrosoft調査では、中国が米国選挙を標的にしたSNS情報操作を行っていた事例が指摘されました。同調査によると、中国政府は偽アカウントを活用して有権者の意見を分断する内容を拡散しており、国内でも同様の手法が用いられています。

さらに、2023年のロイター報道では、中国のネット世論操作活動が国際的に拡大し、米有権者を対象とした偽情報キャンペーンが確認されています。これらの操作は、党の利益に沿ったナラティブを構築するためのもので、事実確認の欠如した「デタラメ」な投稿が氾濫する原因となっています。国内では、2025年の総務省セミナー資料でも、中国のSNS偽情報拡散が国際的な問題として議論されており、党の統制下で誤情報が意図的に流布される構造が明らかになっています。

正しい情報の閉ざされ方とその影響

中国のネット規制は、正しい情報のアクセスを著しく制限します。例えば、2025年10月の規制更新では、海外ニュースサイトのブロックが強化され、党批判的な報道(例: 人権問題や経済格差)は即時削除されます。2021年の日本経済新聞報道では、習近平思想に基づく監視体制が、共産党指導への批判を徹底的に排除する仕組みを構築したとされ、結果として市民は党公式の情報源のみに依存せざるを得なくなっています。

この閉鎖性は、社会的不満の蓄積を招き、2025年5月の時事通信記事では、習近平氏の「早期退陣説」がネット上で錯綜する中、こうした噂自体が検閲の対象となる事例が報じられています。ユーザーは自己検閲を強いられ、国際的な事実検証ツール(例: FactCheck.org)へのアクセスが遮断されるため、誤情報の訂正が困難です。2025年版のインターネット規制ガイドラインによると、規制の目的は「清朗(清らかで明るい)なサイバースペース」の構築ですが、実態は党の支配を維持するための情報統制です。

これらの動向は、中国のデジタルガバナンスが党中心主義を優先するものであることを示しており、国際社会からの懸念を高めています。市民の情報リテラシーが求められる中、外部からの監視と支援が不可欠です。