・浜崎あゆみ上海公演の急遽中止:経緯と背景
・日本人歌手・タレントの上海活動制限:最近の事例と傾向
浜崎あゆみ上海公演の急遽中止:経緯と背景
2025年11月29日に中国・上海で開催予定でした浜崎あゆみのアジアツアー公演は、公演前日の11月28日午前に中国側から突然の中止要請があり、急遽中止となりました。このニュースは国内外のメディアで大きく報じられ、浜崎さんご本人もInstagramのストーリーズでファンや関係者に向けて謝罪と無念の思いをつづられています。
中止の詳細な経緯
浜崎あゆみのアジアツアーは2025年10月11日に浙江省杭州でスタートし、11月1日には北京公演も無事に開催されました。上海公演はこれに続く第3弾で、約1万4,000人のファンが集まる予定でした。公演運営は日中合同で総勢200名(日本側100名、中国側100名)のスタッフによって進められ、11月24日から5日間かけてステージの組み立て、音響・照明の調整、ダンサーとのリハーサルまで完了していました。しかし、28日午前に中国側主催者から「不可抗力」による中止要請があり、ステージは解体されることになりました。
浜崎さんは公式投稿で、「私達はこれまでの公演と同じように日本と中国のクルー総勢200名で協力し合い、五日間かけて上海のステージを本日組み終えましたが、午前に急遽公演中止の要請を受けました」と状況を説明されています。そして、「自分の知識がない部分へ口出しするつもりはありません。ただただ、浜崎あゆみのステージのために尽力してくださった約100名にも及ぶ中国スタッフ、日本から共に海を渡って来た同じく100名に及ぶスタッフ、ダンサー、バンドメンバーに本番を演じさせてあげられなかったことが申し訳なく、そして何より中国全土や日本はもとより、その他様々な国から集まってくれていた一万四千人のTAに直接会って謝罪する機会もないまま、このステージをただ解体しなければならない事が今はまだ信じられず、言葉になりません」と、関係者とファンへの深い謝罪の気持ちを述べられています。
主催者側は中国SNS「微博」で「不可抗力の影響により、やむを得ず公演を中止いたします」と発表しましたが、具体的な理由は明かされていません。中国のチケット販売アプリ「猫眼」でも同様の通知が表示され、予約済みのチケットは自動的に返金処理されています。
直前の配慮とタイミングの異例さ
中止の数日前、浜崎さんは香港で起きた高層住宅火災(11月26日、100名以上の死者)を悼み、27日の投稿で「香港の皆様に祈りを捧げます」と追悼の意を表明されました。上海公演ではファンに対し「赤い服装を出来る限り控えていただけますでしょうか。我々の赤い衣装やステージ上の炎のエフェクト等も中止させていただきます」と呼びかけ、演出の変更を予告されていました。この配慮は、地域の悲しみを尊重する姿勢として多くのファンから支持されていましたが、翌日の中止要請により実現しませんでした。
興行関係者によると、このような公演前日直前の通達は「通常の中国公演ではあり得ないタイミング」ですと指摘されており、現場では大きな混乱が生じました。来年1月10日のマカオ公演については、現時点で特に言及されていません。
日本人歌手・タレントの上海活動制限:最近の事例と傾向
浜崎さんの公演中止は単独の事例ではなく、上海を中心に日本人アーティストの公演やイベントが相次いで中止・中断されている状況の一環です。背景には日中関係の緊張が指摘されていますが、公式には「不可抗力」や「やむを得ない事情」とのみ表現されており、詳細は明かされていません。以下に主な事例を挙げます。
公演中止の事例
- ももいろクローバーZ:上海でのフェス出演が中止となりました。
- 斉藤朱夏:上海公演が「不可抗力の影響」で中止となりました。
- ゆず:アジアツアー「YUZU ASIA TOUR 2025 GET BACK」の中国公演を含む全公演が中止となりました。
- MINMI:12月後半の中国五大都市ツアーが延期となりました。
- アイドルリポーター(アイドラ):中国公演が中止となりました。
- JO1:11月28日の広州ファンイベントが「不可抗力」で中止となりました。
- I Don’t Like Mondays.:12月の広州・北京・上海3公演が中止となりました。
- 伊東歌詞太郎:中国での2公演が中止となりました。
- 花譜:バーチャルシンガーとして予定していた上海ワンマンライブが中止となりました。
- 吉本興業:11月20~22日の「第11回上海コメディフェスティバル」での公演が全4公演中止となりました。
公演中断の事例
中止だけでなく、進行中のイベントで強制中断も発生しています。11月28日に上海で開幕した「バンダイナムコフェスティバル2025」では、アニメ「ONE PIECE」主題歌で知られる大槻マキさんの歌唱が途中で中断されました。歌唱中に照明が落とされ、音楽が停止し、スタッフによりステージから退場させられたそうです。このイベントは30日までの予定でしたが、主催者のバンダイナムコが即日中止を決定しました。関係者によると「政府の指示で日本アーティストの演出は全面禁止」との通達があったそうです。
これらの事例から、上海をはじめとする中国本土での日本人タレントの活動が突発的な制限を受けやすい状況にあることがわかります。北京や杭州では公演が実施された一方で、上海では問題が集中しており、地域ごとの行政判断の違いがあると考えられます。ただし、いずれのケースでも公式理由は曖昧に留まっていますので、今後の動向を注視する必要があります。
この一連鎖的な中止・中断は、日中間の文化交流に大きな影響を与えており、アーティストとファンの双方に失望をもたらしています。浜崎あゆみさんをはじめとする多くの関係者の今後の活動に注目が集まります。
