Cygamesとコナミ、「ウマ娘」特許侵害訴訟が和解成立:経緯と理由

Cygamesとコナミ、「ウマ娘」特許侵害訴訟が和解成立

株式会社Cygamesは本日11月7日、株式会社コナミデジタルエンタテインメントが2023年3月31日に提起した『ウマ娘 プリティーダービー』特許権侵害訴訟と、Cygamesが請求していた対象特許18件の無効審判について、両社間で和解が成立したことを公式サイトで発表しました。

Cygames:当社に対する訴訟の和解について
株式会社コナミデジタルエンタテインメント:特許権侵害訴訟の和解について

訴訟の経緯

コナミデジタルエンタテインメントは2023年3月31日、『ウマ娘』のゲームシステムおよびプログラムの一部が自社の特許を侵害しているとして東京地方裁判所に提訴。損害賠償40億円+遅延損害金と、ゲームの生産・使用・提供の差し止めを求めていました。Cygamesは同年5月17日、親会社サイバーエージェントを通じて「特許権を侵害している事実はない」との認識を示し、訴訟で正当性を明らかにすると表明していました。

Cygamesの反撃:18件の無効審判

提訴後、Cygamesは対象となった全18件の特許に対し無効審判を請求。審判の進行で一部特許に無効判断が出るなど、コナミ側に不利な状況が続いていました。Cygamesは本日の発表でも「特許権侵害の事実はないと確信しております」と強調しています。

和解成立の理由と今後

Cygamesは「紛争の早期解決と、ユーザーのみなさまに今後も長く安心してお楽しみいただける環境の確保」を理由に和解を選択。和解条件は秘密保持義務により非公表です。同日、コナミも「ウマ娘を楽しむユーザーから遊びを奪うことのないよう、誠実に協議を重ね和解に至った」と発表。両社の対立に終止符が打たれました。

『ウマ娘 プリティーダービー』は今後も変わらずサービス継続。2年7カ月にわたった業界注目の大型訴訟が円満解決し、プレイヤーからも安堵の声が広がっています。